目次

  1. 髪が増える飲み薬がある!?
  2. 発毛薬は「AGAの進行を阻み、発毛を促進する」もの
  3. 発毛薬には《注意点》も…
  4. 日本で承認されている発毛薬【3選】
  5. 発毛薬が合わない方には育毛剤がおすすめ
  6. 薄毛対策は正しい知識で!

「薄毛がひどくなっていく…」
「完全にハゲになる前になんとかしなければ…」

そんな悩める人に、朗報です。なんでも髪が増える飲み薬があるとか!?

それは、「発毛薬」と呼ばれるもの。(注1)

果たしてその正体はいかに?

厚生労働省に承認されている発毛薬の、効果や副作用について解説していきます。

ぜひ、薄毛対策の参考になさってください!

注1:「増毛薬」「育毛薬」という呼称もなされていますが、「発毛薬」が一番実態に即した表現です。なお、発毛薬と「育毛剤」の違いについては後述します。

ひと口に「発毛薬とは何か」を説明すると、次のようになります。

発毛薬とは…AGAの進行を阻み、発毛を促進するもの。

「その“AGA”って、何?」とお思いでしょう。簡単にご説明します。

AGA(エージーエー・男性型脱毛症)とは、「M字ハゲ」や「てっぺんハゲ」を代表的な症例とする、主に中・壮年の男性がかかる脱毛症のこと。

体内にある男性ホルモンが薄毛・抜け毛を促すホルモン(DHT=ジヒドロテストステロン)に変化し、髪の正常な発育を妨げることで、薄毛が進行していく…というものです。(注2)

その進行を遅れさせ、現状を維持させたり、新たな発毛を促したりするのが、発毛薬の使命なのです。

注2:AGAの仕組みについて詳しくお知りになりたい方は、関連記事【症例写真あり】AGA(男性型脱毛症)の症状を段階ごとに徹底解説をご参照ください。

「発毛薬、いいじゃないか!」

…そう思われた方をガッカリさせてしまうかも知れませんが、発毛薬に手を出す前に、わきまえておくべき重要な注意点があります。

①副作用がある

効きめがあるということは、身体への作用が大きいということ。

身体への作用が大きいということは、副作用のリスクもあるということです。

具体的な副作用については、のちに個別の発毛薬の説明のところで述べていきますが、「100%良い効果だけ」の薬などはない、という点は押さえておいてください。

②女性や未成年者の服用は禁止

中でも、この記事で紹介する発毛薬は、 女性や未成年者の服用が禁止となっています。

女性や未成年者への安全性が確証されていないことがその理由。

特に妊娠中・授乳期間中の女性は、胎児や乳児の生殖器官などの正常発育に悪影響を与える可能性があることから、使用が厳禁となっています。

発毛薬は成人男性専用なのですね。

③医師からの処方で入手すべし

以上みてきたように、発毛薬は取扱い注意な薬。そのため、基本的に医師の処方によってしか入手ができません

病院の皮膚科やAGAクリニック(AGA治療に特化したクリニック)の受診が必要になります。

中にはそれを面倒に思い、個人輸入代行サイトを通じて、安価な海外製品をお求めになる人もいます。

しかし、ヘアラボとして、薬の個人輸入は推奨しません。(詳しくはヘアラボのポリシーをお読みください)

海外製にも良い薬はたくさんありますが、

  • 流通の過程で偽造品が混入するリスクがある
  • 万一重篤な副作用が出た場合に行政的な救済措置が受けられない

こうした懸念がぬぐえません。

AGA治療ももちろん大切ですが、やはり身体の健康が第一です。健康を害するリスクのある薬の個人輸入はやめましょう

さて、いよいよ具体的に発毛薬を紹介していきます。

厚生労働省から安全性や効果を認められたものは3種類。

  • ①プロペシア
  • ②ザガーロ
  • ③プロペシアのジェネリック

それぞれの効果と副作用について、詳しく見ていきましょう。

①プロペシア

プロペシアは、AGAクリニックや皮膚科で最も多く処方されている発毛薬。

現在すでに世界60カ国以上で承認されており、日本では2005年から処方され始めました。

有効成分はフィナステリド

その効果と副作用は、というと…

◎効果

  • 酵素「5αリダクターゼⅡ」の働きを抑えることで男性ホルモンDHTの生成を阻み、引いてはAGAの進行を抑制する

◎副作用

  • 肝機能障害
  • 性欲減退
  • 勃起不全など

プロペシアの有効成分フィナステリドは、AGAの原因となる男性ホルモン「DHT」の生成に関わる酵素「5αリダクターゼⅡ」の働きを阻害する効果が認められています。

この酵素は前頭部(おでこ)と頭頂部(てっぺん)に多く存在しており、そのことが、「M字ハゲ」「O字ハゲ」がAGAの典型症状である理由となっています。

一方、副作用として、肝臓や生殖器、性欲への影響が報告されています。

もっとも、副作用の発現率は、そう高くありません。

効果・副作用に関するさらに詳しい情報は、プロペシアの添付文書をご覧ください。

②ザガーロ

出典:ユナイテッドクリニック大宮駅前院

2つ目にご紹介するザガーロは、2016年に販売が始まった、比較的新しい発毛薬です。

プロペシアに比べ、処方するクリニックも限られています。

主成分はデュタステリド

その効果と副作用を見てみましょう。

◎ザガーロの効果

  • 酵素「5αリダクターゼⅠ」および「5αリダクターゼⅡ」の働きを抑えることで男性ホルモンDHTの生成を阻み、引いてはAGAの進行を抑制する

◎ザガーロの副作用

  • 性欲減退
  • 勃起不全
  • 頭痛、抑うつ気分など

ザガーロの有効成分デュタステリドは、先にご紹介した「5αリダクターゼⅡ」(前頭部・頭頂部に多く存在)に加え、「5αリダクターゼⅠ」(後頭部・側頭部に存在)の働きも抑制するとされます。

その意味でザガーロは、いわば「強化版プロペシア」とも呼びうる存在。

副作用の方もプロペシアと似ています。

しかし、高い効果が期待できるのと裏腹に、副作用の発現する確率もより高くなると言われています(参照1)。

より詳しくは、ザガーロの添付文書をご覧ください。

③プロペシアのジェネリック

出典:浜松町第一クリニック

最後はプロペシアのジェネリック医薬品です。

ジェネリック医薬品とは、先発医薬品(ここではプロペシア)の特許期間が過ぎた後に、有効成分、効き目、品質、安全性が同じであるとして、厚生労働省から承認された薬。

そのため、基本的には、プロペシアと同様の効果・副作用が期待されます。

ジェネリック医薬品は先発品より2~3割ほど低価格なことから、導入するクリニックも増えています。

上に写真でご紹介したファイザーのほか、沢井製薬やクラシエなどがプロペシアのジェネリック医薬品を販売しています。

ここまで読んで、「薄毛は改善したいけど、発毛薬は合わないかも」と思った方がいるかもしれません。

発毛薬の副作用が心配な方、クリニックに通うのはハードルが高い方には、育毛剤がおすすめです。

育毛剤の多くは以下のような効果を認められ、医薬部外品に指定されています。

  • 育毛
    (今ある毛を丈夫に育てる)
  • 発毛促進
    (新しい毛が生えるのを助ける)
  • 抜け毛・脱毛の予防など

ゼロから髪を生やすことはできないものの、今ある髪を太く丈夫に育てるのが育毛剤、というわけですね。

加えて、頭皮の環境を整え、抜け毛を防ぐという効果も期待できます。

身体への影響が軽微であるとされ、薬局やドラッグストア等でも簡単に買える育毛剤は、薄毛対策として、発毛薬よりハードルが低いと言えそうです。

ヘアラボ一押しの一品、チャップアップをご紹介しておきましょう。

以上、発毛薬の効果や副作用、種類について解説してまいりました。

発毛薬の効果は「AGAの進行を抑制し、新たな発毛を促すこと」。

ただし、副作用のリスクや、女性・未成年の使用がNGであることなど、注意点がいくつかあるため、医師の処方でしか手に入らないものなのですね。

正しい知識を身につけ、適切な薄毛対策を行ってください!

参考文献
[1] 麻生泰 , 薄毛治療の新常識 , (白誠書房、2016)