目次

  1. 漢方薬は抜け毛にも効く?
  2. そもそも漢方ってどんなもの?
  3. 漢方で解消できる、抜け毛の原因って?
  4. 抜け毛対策にオススメな漢方はこちら!
  5. 気をつけたい漢方の飲み方
  6. 自分にぴったりな漢方を取り入れてみましょう!

「漢方薬で薄毛が改善された」と、聞いたことはありませんか?

結論からいうと、薄毛や抜け毛の原因はさまざまな要因が絡み合っているため、漢方薬を飲んだだけで髪がフサフサになることはありません。

しかし、漢方薬は、体質改善に高い効果が期待できます。

自分の抜け毛の原因と漢方薬が合えば、薄毛は改善、また予防できることもあるのです。

あなたの薄毛や抜け毛の原因が、漢方薬で改善できるものなのか?

今回は漢方について詳しく調べてみました。まずは、そもそも漢方とはどのようなものなのかについて見ていきましょう。

漢方とは人間が本来持っている「治癒力」を高め、「体調を健康な状態に整える」ことを目的とした東洋医学のうちの一つです。

反対に、普段私たちがお世話になっている病院での治療は西洋医学ですね。

<漢方医学と西洋医学の違い>

  • 漢方医学 漢方薬~生薬で作られている 体本来の力を高め、正常な状態に導く

  • 西洋医学 西洋薬~科学的な成分で作られている 体本来の力を薬が代わりに作用して正常な状態に導く

このように、漢方医学と西洋医学は、治し方に対する考え方も違うのです。

そして漢方薬は、草や木などの天然の原料を使った生薬を組み合わせてできている薬のことを指します。目的は漢方医学にのっとっているのです。

特別異常はないけれど調子が悪いなどの変化にも、漢方薬であれば、対応し整えることができます。

さまざまな原因から不調が現れた場合に、体質を改善することで正常に、または予防していくのです。

漢方は、私たちの身体が3つで構成されていると考えています。

  • 「気(き)」目には見えないけれど体を支える原動力
  • 「血(けつ)」全身に栄養を与える
  • 「水(すい)」水分を消化吸収し身体をうるおす

この「気」「血」「水」のバランスが良い状態が保たれることで、「不調のない健康な身体」といえるのです。

ですから、どれかが少なくなったり多かったりすれば、バランスは崩れている状態です。

抜け毛や薄毛が、このバランスの崩れによって起きていれば、漢方で解消したり予防することも可能になります。

それでは、漢方から考えられる抜け毛や薄毛の原因についてみていきましょう。

①血行不良

漢方医学で、髪の毛は「血の余り」と考えられています。

血行が良く血液の循環が良い体は、隅々まで血液が行き渡りますね。
十分血液があるからこそ、髪の毛が作られるというわけです。

つまり、抜け毛や薄毛の原因は、3つの構成のうちの「血(けつ)」が不足している状態!

実際に、健康な髪が育つ過程は、「血液が栄養を運んでいる」→「その栄養を元に髪が育つ」といったものになります。

ですから、血行不良の場合、髪は育つことができず、抜け毛や薄毛に…。

元気な髪を育てるためには、血行不良は大敵なのです。

漢方用語では、この状態を「血虚(けっきょ)」といい、血液を補うことができる漢方薬は、大きな効果を発揮するといわれています。

②内臓機能の低下

漢方医学では、「腎」が衰えることも薄毛や抜け毛の原因と考えられています。

「水」に属す「腎」は、内臓などのことをいい、成長など生涯に渡り働く部分です。

骨の発達、髪、歯などにも深く関わっており、「腎」の衰えは身体にさまざまな影響を与えるのです。

内臓機能の低下は、身体が冷を冷やし乾燥を招いたり、不眠などの症状を引き起こします。

血管を収縮させたり頭皮が乾燥したり等、髪に栄養を十分に運べず、髪の成長する期間を短くしてしまうこともあるのです。

これはすなわち、「水」のバランスが悪くなっているということ。

漢方用語では、このような状態を「腎虚(じんきょ)」といい、内臓機能を回復できる漢方薬は、大きな効果を発揮するといわれています。

③自律神経の乱れ

漢方医学では、「気」の乱れも、抜け毛や薄毛の原因になると考えられています。

「気」は、自律神経(注1)の働きに近いといわれるほど重要なものです。

生命活動に大きな役割を果たすため、乱れると代謝を悪くしたり、体だけでなく精神にも影響を与えます。

疲労感やだるさが抜けず、無気力な状態になったり不安感を抱くなどを引き起こします。

それぞれが身体に不調を与えるため、ストレスが多くなったり不眠になるなど悪影響を及ぼすことも。

血管が収縮し頭皮環境を悪化させ、髪に栄養が行き渡らなくなってしまうのです。

漢方用語では、このような「気(き)」のバランスが悪くなっている状態「気虚(ききょ)」といい、ストレスや不安感を取り除く漢方薬は、大きな効果を発揮するといわれています。

注1:循環器、消化器、呼吸器などの活用を調整するために、 24時間働き続けている神経のこと。

(参照:タケダ健康サイト

漢方医学から見た、抜け毛や薄毛の捉え方がわかりましたね。

「気」「血」「水」のバランスが悪いな…と思い当たる方は、漢方薬で対策をしてみると良いかもしれません。

ここからは、抜け毛や薄毛に効果的とされる漢方薬をご紹介していきましょう。

①血行改善に有効な漢方

■当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

  • 配合されている生薬
    当帰(とうき) 川芎(せんきゅう) 茯苓(ぶくりょう) 白朮(びゃくじゅつ)または蒼朮(そうじゅつ)沢瀉(たくしゃ) 芍薬(しゃくやく)

  • 効能
    冷え性改善 肩こり 耳鳴り 貧血

  • 副作用
    発疹 発赤 かゆみ 食欲不振

  • こんな人にオススメ
    冷え性 むくみ 生理不順 めまい 貧血 更年期障害

■十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)

  • 配合されている生薬
    黄耆(おうぎ) 経皮(けいひ) 地黄(じおう) 芍薬(しゃくやく) 蒼朮(そうじゅつ) 川芎(せんきゅう) 当帰(とうき) 人参(にんじん) 茯苓(ぶくりょう) 甘草(かんぞう)

  • 効能
    血流改善 血液を補う 冷え性・貧血改善

  • 副作用
    発疹、かゆみ 蕁麻疹 食欲不振 嘔吐 下痢など

  • こんな人にオススメ
    披露倦怠感 冷え性 貧血 体力低下など

「当帰芍薬散」と「十全大補湯」は、「血(けつ)」と「気(き)」を補うことができる生薬が配合されています。
栄養のある血液を満たし、治そうという力をサポートしていきます。

漢方薬は、自分の症状に合ったものを選ぶのが重要なので、漢方医や薬剤師に相談してくださいね。

②内臓の機能回復に有効な漢方薬

■八味地黄丸(はちみじおうがん)

  • 配合されている生薬
    地黄(じおう) 山茱萸(さんしゅゆ) 山薬(さんやく) 沢瀉(たくしゃ) 茯苓(ぶくりょう) 牡丹皮(ぼたんぴ) 桂皮(けいひ) 附子(ぶし)

  • 効能
    体を温める 新陳代謝を高める 内臓の働きをよくする

  • 副作用
    発疹 発赤 かゆみ 動悸

  • こんな人にオススメ
    頻尿 疲れやすい 冷え性 腰痛

■補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

  • 配合されている生薬
    人参(にんじん) 白朮(びゃくじゅつ) 黄耆(おうぎ) 当帰(とうき) 大棗(たいそう) 柴胡(さいこ) 陳皮(ちんぴ) 甘草(かんぞう) 生姜(しょうきょう) 升麻(しょうま)

  • 効能
    虚弱体質 疲労回復 食欲不振

  • 副作用
    発疹 発赤 かゆみ 発熱 

  • こんな人にオススメ
    体力がない 疲れやすい 胃腸の働きが悪い

「八味地黄丸」と「補中益気湯」は、「水(すい)」と「血(けつ)」と「気(き)」を補うことができる生薬が配合されています。

身体に潤いや温かさを与え、弱った内臓の機能に栄養を与える力をサポートします。

漢方薬は、自分の症状に合ったものを選ぶのが重要なので、漢方医や薬剤師に相談してくださいね。

③自律神経を整えるのに有効な漢方薬

■柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

  • 配合されている生薬
    柴胡(さいこ) 半夏(はんげ) 茯苓(ぶくりょう) 桂皮(けいひ) 黄芩(おうごん) 大棗(たいそう) 人参(にんじん) 竜骨(りゅうこつ) 牡蛎(ぼれい) 大黄(だいおう) 生姜(しょうきょう)

  • 効能
    不眠の解消 気持ちを落ち着かせる ストレス緩和

  • 副作用
    発疹 発赤 かゆみ 発熱

  • こんな人にオススメ
    イライラしてしまう 不安。驚きやすい ストレスが多い

■桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)

  • 配合されている生薬
    桂皮(けいひ) 芍薬(しゃくやく) 大棗(たいそう) 生姜(しょうきょう) 甘草(かんぞう) 竜骨(りゅうこつ) 牡蛎(ぼれい)

  • 効能
    神経質・不眠の解消 疲労回復 眼精疲労

  • 副作用
    発疹 発赤 かゆみ 手足のだるさ

  • こんな人にオススメ
    精神的ストレスが多い 神経過敏 不眠症 虚弱体質

「当帰芍薬散」と「十全大補湯」は、「気(き)」と「血(けつ)」を補うことができる生薬が配合されています。

ストレスを緩和し神経質な状態を回復させ、栄養を身体に行き渡るサポートをします。

漢方薬は、自分の症状に合ったものを選ぶのが重要なので、漢方医や薬剤師に相談してくださいね。

飲むなら効果が期待できる方法で!
飲むなら効果が期待できる方法で!

お湯か水で飲みましょう

漢方薬は、ぬるめのお湯か水で飲みましょう。

なぜなら、漢方薬には多くの生薬が組み合わさっているため、牛乳やコーヒー、お茶などと飲むと成分に影響を与えることがあるからです。

生薬のそれぞれの力を最大限に発揮させるために、守ってください。

また、飲み合わせにも注意が必要!

漢方薬は、一般の薬よりは副作用が少ないですが、自己判断で複数の種類を飲むのは危険です。

医師や漢方医に症状を相談してから、飲むようにしましょう。

服用期間は薬によって違います

漢方薬は、長く飲み続けるものというイメージがありますね。

しかし、服用期間は漢方薬それぞれで違ってきます。

気を付けたいのは、自己判断で服用を中止すること!

漢方薬は、基本的には症状が回復すれば中止できますが、突然飲むのを止めるとぶり返すこともあるのです。

回復してきた症状を医師や漢方医に相談すれば、徐々に量を減らしたり、服用を止めても大丈夫などといったアドバイスがもらえるので、指示に従うようにしてください。

今回は、抜け毛や薄毛対策に有効な漢方薬をご紹介しました。

漢方薬だけで、抜け毛や薄毛を改善するのは難しいかもしれません。

しかし、身体の不調が、抜け毛や薄毛を招くのは事実!

体質改善できる漢方薬で身体のバランスを保つことは、すべての健康につながります。

漢方薬は保険適用されるものも多いので、気になる方はお近くの病院にて医師や漢方医に相談してみましょう!

本記事が皆様のお役に立てば幸いです。