目次

  1. ミノキシジルタブレットに「正しい」服用量なんてない!?
  2. ミノキシジルタブレットをそもそも飲むべきでない理由①科学的に未検証
  3. ミノキシジルタブレットをそもそも飲むべきでない理由②その正体は「いわくつき」の降圧剤
  4. ミノキシジルは「服用」でなく「外用」を

どんな薬であれ、正しい用法・用量を守って、副作用を最小に抑えつつ、最大の効果を得たいもの。

薄毛治療に効くとされるミノキシジルタブレット(通称「ミノタブ」)服用者も、きっとこんな疑問を持っていることでしょう――

どのくらいの量を、どのように服用すれば、ミノタブから最大の効果を得られる?

ですが、最初に申し上げておきます。ミノキシジルタブレットに、正しい使用量などというものはありません。

ミノキシジルタブレットは、そもそも飲むべきではないのです。

「服用量」や「服用方法」以前に、ぜひ考えてほしいこと、知っておいてほしいこと。この記事であまさずお伝えいたします。

ネット上にあふれている、「ミノタブで発毛した!」といった報告、「ミノキシジルこそ最強の毛生え薬!」といった賛辞。

でも、こうした言葉は、どうしても"思い込み”"誇張”といった要素を含んでいます。

ある薬・成分の効果を本当に確かめるためには、科学的な検証というものが不可欠。

条件の統一、環境の管理、長期的な経過観察、プラセボ(偽薬)との比較による「思い込み」という要素の排除…
こうした手続きによって「利益」と「危険性」を天秤にかけ、「有益である」と判断されたときにはじめて、その成分は薬になり、薬は世に出るはずです。

しかるに、ミノキシジルタブレットは、そうした科学的な検証を受けていません

日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)」もその点を問題視し、ミノキシジル内服の推奨度を「D(行うべきではない)」としています。

「臨床試験は実施されていない」「利益と危険性が十分に検証されていない」…

それって、平たくいうと、「何が起こるか分からない」ということ。

たしかに、どこかの誰かは、ミノタブを服用して「効果」を感じたかもしれない。
でも、あなた(他ならぬ、今これをお読みのあなた)が使用したときに、効果はゼロかもしれない。重篤な副作用が出るかもしれない

科学的に検証されていない(どのような人がどのような環境で服用して、効果はどう出、副作用はどう起きるか)とは、そういうことなのです。

日本医学会の分科会である日本皮膚科学会が定めたガイドラインは、いってみれば医学界そのものの立場

どこかの誰かの錯誤に満ちた報告か、ガイドラインか。
どちらを信じるべきかは明らかでしょう。

「科学的に未検証」だから「推奨しない」…という論理に納得できない人もいるでしょう。

なら、なんで検証しないのか? もし検証して、結果「有益」と出たら、評価も変わるんじゃないの?

いえ、検証が行われないのには理由があるのです。
おそらく今後も検証は行われず、評価が変わることもありません。

というのも、実はミノキシジルタブレットは、そもそも薄毛治療薬ではありません降圧剤(血圧を下げる薬)です。

そして、降圧剤としてのミノキシジルタブレットは、高血圧患者に対し臨床試験がなされ、実用性を科学的に確かめられています。

その結果分かったこととして、今この文脈で確認すべきは次の2点。

  • ミノキシジルタブレットは作用の激越な劇薬である
  • ミノキシジルタブレットには「多毛症」という副作用がある

ミノキシジル内服薬は、その作用の強さ、副作用リスクの大きさから、高血圧治療薬としてもファーストチョイス(第一の選択肢)として用いられることは決してない薬です。

そのような薬を、たまたま「多毛症」(注1)という副作用があるからというだけの理由で、血圧の平常な者が飲んでもいいものでしょうか。

繰り返しになりますが、ミノキシジルタブレットの実用性は、あくまで高血圧患者に対してのみ確かめられています
血圧の平常な者が服用したときどうなるかは、一切科学的に確かめられていません。

注1:全身の毛が濃くなる。その一環として、頭髪が濃くなることもある。

そして最後に、ミノキシジルタブレットを服用すべきでない理由③。

「代替法がきちんと確立されている」

日本皮膚科学会のガイドラインでミノタブが推奨度「D」であることは、上に述べた通り。「D」はガイドライン中、最低の評価です。
ところで、同じガイドラインで、推奨度「A」をつけられた対策法が、3種だけ存在します。

  • ミノキシジル外用(内服でなく)
  • フィナステリド内服
  • デュタステリド内服

いずれも効果・危険性がよく調べられ、薄毛治療に「有効である」と認められた対策法。
このような代替手段が存在するときに、あえてミノタブに固執する理由はありません

どうか、科学的に根拠のある、間違いのない薄毛治療を…!

※ミノキシジル外用は、お近くの薬局やネットショップ等で、「リアップ」(大正製薬)、「メディカルミノキ5」(アンファー)といった製品を購入できます。
フィナステリド/デュタステリド内服錠は、お近くの皮膚科や、薄毛専門クリニックで処方してもらってください。