目次

  1. 男性にも女性にも有効なミノキシジルって何?
  2. 外用ミノキシジルは「強く勧める」A評価
  3. 内服薬のミノキシジルは行うべきではない!
  4. 【まとめ】ミノキシジルという言葉が入っていれば良いわけではない!
ミノキシジル

写真はスカルプDの「メディカルミノキ5」

「ミノキシジル」は、AGAにおける「発毛」と「脱毛(抜け毛)の進行予防」が期待できるとして、厚生労働省から有効性が認められている成分です(円形脱毛症などは除く)。

髪の毛の成長や生成に関係する毛乳頭(もうにゅうとう)細胞に直接働きかけることで、髪の毛の成長を促します

もともと、ミノキシジルはアメリカのアップジョン社(現ファイザー社)が開発した、血圧降下剤(血管拡張剤)。

この薬で治療している患者の体毛が濃くなったことから、薄毛治療に使われるようになりました。

薄毛治療に詳しい人は「プロペシア」「ザガーロ」「フィナステリド錠」といった内服薬の名前を聞いたことがあるかもしれません。

これらは、薄毛の進行を抑制するブレーキ作用があるもの。
一方のミノキシジルは、発毛のアクセルを踏む作用があるので、役割が異なります。

ミノキシジルは成人以上の男女が使用できる成分で、薬のタイプは頭皮に直接塗る「外用薬」と、口から飲む「内服薬」があります。

ミノキシジルの副作用

発毛効果が期待できる反面、ミノキシジルには次のような副作用が出る可能性もあります。

◎ミノキシジルの主な副作用

  • 初期脱毛
  • 血圧の低下
  • 手足のむくみ
  • 頭痛・めまい
  • 体毛の増加(多毛)

「初期脱毛」とは、ミノキシジルを使用した2週間~1か月ほどの間、一時的に抜け毛が増える現象です。

これは、やせ細った病気の毛が押し出され、代わりに太くて丈夫な髪が生えてくる証なので、決して悪い副作用ではありません。

ただし、身体への影響が懸念される成分であることから、ミノキシジル配合の薬は「第1類医薬品」に分類され、医師または薬剤師の処方が必要となります。

ミノキシジル リアップ
市販で買えるミノキシジル外用薬「リアップ」

男性用の「リアップX5」(左)と、女性用の「リアップリジェンヌ」

ここからミノキシジル外用薬と、内服薬(通称・ミノタブ)を比較していきましょう。

まずは、ミノキシジル外用薬から。

ミノキシジル外用薬は、薄毛治療を行うクリニックで処方してもらう、もしくは、リアップシリーズ、2018年8月に発売された「スカルプD メディカルミノキ5」のように市販で購入するパターンがあります。

リアップを製造・販売する大正製薬によると、ミノキシジル外用薬を1日2回、毎日使用した場合に、効果があらわれる目安は約4か月

そこから髪が伸び始めたと実感していきます。

毛髪が成長するには時間がかかります。効果がわかるようになるまで少なくとも4ヵ月間、毎日使用してください。本剤の有効性は4ヵ月使用後から認められています。

出典: 製品情報 | リアップX5プラス | 大正製薬

また、日本皮膚科学会が発表した「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」でも、ミノキシジル外用薬による有用性は、Aランク「強く勧める」と認定されています。

  • 推奨度:A

  • 推奨文:ミノキシジル外用の発毛効果に関して,高い水準の根拠があるので、男性型脱毛症に 5%ミノキシジル、また女性型脱毛症に 1%ミノキシジルを外用するよう強く勧める。

出典: 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」

ただし、冒頭で説明したような、頭痛・めまい、血圧低下などの副作用が出る可能性はあります。

使用にあたっては、必ず医師・薬剤師からの用法・用量を守るようにしてください。

ミノキシジル ミノタブ
代表的なミノキシジル内服薬「ミノキシジルタブレット」

続いては、ミノキシジル内服薬について解説します。

ミノキシジル内服薬は、写真のような「ミノキシジルタブレット(通称:ミノタブ)」が代表的です。

ミノタブは体内に直接、発毛成分を入れることから、高い発毛効果が期待されています。
実際、インターネットの口コミなどでは、ミノタブによる発毛効果を実感する声がたくさん見受けられます。

ただし、ミノキシジル内服薬に関しては、男性型脱毛症に対する治療薬として日本で認可されていません

医師の責任のもと、処方するクリニックもありますが、一般的な治療法とは言いがたいのが現状。

その理由としては、臨床試験が行われておらず、本来の目的である降圧剤としても日本では未承認であること。
そして、脱毛症の治療薬として世界のどの国も認可していないことが挙げられます。

海外でもミノタブは「高血圧症の薬」であり、「薄毛治療」の薬ではありません

しかも、ミノキシジルタブレットは降圧剤の中でも、比較的重篤な状態にある患者に処方されるもの。

さらに、副作用を抑えるため「利尿剤」・「β遮断薬」を併用すべきとされており、単体での使用も推奨されていません。

◎ミノキシジル内服薬の副作用

  • 胸痛
  • 心拍数増加
  • 動悸・息切れ
  • 呼吸困難
  • うっ血性心不全

以上のような、重大な心血管系障害が生じる可能性があります。

日本皮膚科学会のガイドラインでは、ミノキシジル内服薬は、利益と危険性が十分に検証されていないため、男性型脱毛症・女性型脱毛症ともに行わないよう強く勧められています。

  • 推奨度:D
  • 推薦文:ミノキシジルの内服を行うべきではない
出典: 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」
ミノキシジル ミノタブ

ミノキシジル外用薬とミノキシジル内服薬の違いを見てきました。

同じミノキシジルを配合した薬でも、日本皮膚科学会の見解には大きく相違があります。

もう一度、まとめると…

◎ミノキシジル外用薬

  • 推奨度:A
  • 推奨文:ミノキシジル外用の発毛効果に関して,高い水準の根拠があるので、男性型脱毛症に 5%ミノキシジル、また女性型脱毛症に 1%ミノキシジルを外用するよう強く勧める

◎ミノキシジル内服薬

  • 推奨度:D
  • 推薦文:ミノキシジルの内服を行うべきではない

ミノキシジルによる薄毛改善をお考えの際は、薄毛治療を行う医療機関や、薬剤師さんとの相談のうえでご使用ください。

最後にヘアラボから重要な注意があります。

ミノキシジルの個人輸入はやめましょう!

ミノキシジル外用薬・内服薬ともに、個人輸入代行サイトなどを通して、かなり安く入手できることもあります。

ですが、ヘアラボでは個人輸入はおすすめしていません

個人輸入による商品は成分や販売元が不明確で、100%信頼できるとは言いがたく、万が一問題が起きた場合、すべて自己責任となります。

安全性の観点から、ミノキシジルは、きちんと医療機関や薬剤師の処方のもと購入されることを強く推奨します。

参考文献
[1] 日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」 , https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf ,
参考文献
[2] 白誠書房.2016年.「薄毛治療の新常識」麻生泰 , ,
参考文献
[3] 朝日新聞出版.2018年.「やさしくわかる!毛髪医療最前線」.毛髪医療特別取材班 , ,