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ヘアカラー後「頭皮がヒリヒリする」「頭皮がかゆい」など
ヘアカラーで頭皮がかぶれてしまったり、頭皮トラブルに悩まされたという経験ありませんか?
最近、ヘアカラーによる頭皮トラブルに悩む方が増えているそう。
「病院に行くほどなのか…」「何か自宅でできる対処法はあるのか…」
と、対処で分からないことも多いのではないでしょうか?
そこで今回は『ヘアカラーによる頭皮トラブルの対処法』をご紹介いたします。
本記事の後半では、ヘアカラーによる頭皮トラブルを予防する注意点もご紹介していますので、今後の参考にしてくださいね!

さっそく、ヘアカラー(白髪染め)で頭皮トラブルが起きてしまった場合の対処法について見ていきましょう。
結論からいうと、ヘアカラーによる頭皮トラブルだと感じたらすぐにヘアカラー剤の使用を中止して、医師(皮膚科)の診療を受けてください。
そのまま放置したり、自己判断で薬を使用するのは大変危険です。
適切な処置が遅れると、治療が長引いたり、悪化してしまう可能性がありますので、できるだけ早く治療を開始することが望ましいです。
では、実際にどのような症状があるのか見ていきましょう。

まず、頭皮トラブルでは下記のような症状が考えられます。
《症状》
- かぶれ
- かゆみ
- 赤み
- 腫れ
- ブツブツ など
これらの症状は、頭皮だけでなく生え際や首すじ、まぶたやおでこなどの皮膚にヘアカラー剤の強い刺激のあるヘアカラー剤の薬液が直接接触したり、すすぎの際に接触した場合に発症する可能性があります。
広い意味で「かぶれ」と使っていますが、詳しくは「接触皮膚炎」といい、外的要因である物質が皮膚に接触することで発症する皮膚炎のことです。
この接触皮膚炎は「刺激性接触皮膚炎」と「アレルギー性接触皮膚炎」の2種類に分類することができます。
それぞれ詳しく見ていきましょう!
刺激性接触皮膚炎
刺激性接触皮膚炎とは、刺激物質が皮膚に触れることで発症する皮膚炎のこと。
体質に関わらず誰にでも起こりうる皮膚炎で、症状の程度は刺激の強さに比例します。
原因物質として、油や洗剤・石鹸などの刺激が強い物質があります。
ヘアカラーの場合は、主に過酸化水素やアルカリ剤などが刺激の原因物質となりますが、他の成分が原因物質となることも。
早い段階で適切な処置を行い、刺激の原因となる物質が除去されることで徐々に回復するとされています。(参照1・2)
参照1:日本ヘアカラー工業会 参照2:明治通りクリニック
アレルギー性接触皮膚炎
アレルギー性接触皮膚炎とは、アレルギーの原因物質(アレルゲン)に対する過剰な免疫反応によって発症する皮膚炎のこと。
このアレルギー性接触皮膚炎には「遅延型アレルギー」と「即時型アレルギー」の2種類に大別され、アレルギーを持つ方だけが特異的に発症します。
遅延型アレルギーの場合は、ヘアカラーから6〜12時間後ぐらいで症状がではじめ、48時間後に最もひどい症状となります。
即時型アレルギーの場合は、はじめは症状が軽いため、軽視して何度か繰り返していると、ヘアカラー中や直後に突然、全身蕁麻疹(じんましん)や呼吸困難など思い症状に見舞われることがあり大変危険です。
また、ヘアカラーの場合はほとんどが酸化染料がアレルゲンとなるため、 炎症を起こしたヘアカラー剤でない他の商品や美容室でも、この酸化染料が配合された薬剤ではカラーリングはできません。
では、このような皮膚炎にならないために…ヘアカラーの注意点をご紹介いたします。
そもそもこのような頭皮トラブルを引き起こす前に、いくつかの注意点を意識することで頭皮トラブルを防止しましょう。
- 頭皮や皮膚が過敏な状態は避ける(病中・整理中・妊娠中やそれらの前後期間)
- ヘアカラー後1週間は強い刺激を与えない(パーマなどを避ける)
- 襟足などの生え際に塗布する際は皮膚に付けないように気をつける
- カラー剤液をしっかりと洗い流す
- ★使用前にパッチテストを行う
- ★使用前にカラー剤の成分を確認する
★この2点を事前にしっかり行うことで頭皮トラブルを予防することができます。
後ほど、パッチテストについて詳しくご説明しますね。
『カラーリング剤の種類とそれぞれの特徴』が詳しく書かれた関連記事があるので、こちらも参考にしてみてください。
【おまけ】パッチテストとは?
ここで使うパッチテストとは、ヘアカラー剤や白髪染めなどの薬剤や化粧品を使用する前に行う、皮膚アレルギー試験のこと。
アレルギーは花粉症のように、今発症していなくてもいつ発症するかわからず、誰にでもその可能性があります。
そのため、毎回必ず使用前にパッチテストを行いましょう。
《パッチテストの手順の例》
- 1:ヘアカラー剤の1剤と2剤を少量混ぜてテスト液をつくる
- 2:綿棒などで二の腕の内側にテスト液を10円玉大に塗る
- 3:自然乾燥させる(30分経っても乾かない場合、余分な液を軽く拭き取る)
- 4:触れずに48時間放置する(注:シールや絆創膏などで覆わない)
- 5:テスト液塗布後、30分と48時間後の2回、テスト部分の観察を行う
この48時間の間、テスト部分を濡らすことができないため、入浴は避けましょう。
シャワーを浴びる場合は、テスト部分を濡らさないように配慮してくださいね。
また、48時間経たずにアレルギー反応があった場合は、すぐに洗い流しヘアカラー剤の使用は中止しましょう。
ヘアカラーを行う際の注意点をご紹介しましたが、頭皮トラブルの予防策として、普段から頭皮環境を整えておくことも効果的です。
そこで今回は頭皮環境を整える対策をご紹介します。
《頭皮環境を整えるための対策》
- 1)自分に合ったシャンプーの使用
- 2)正しい洗髪を行う
普段からすぐにできるので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
では、詳しく見ていきましょう。
1)自分に合ったシャンプーの使用

1つ目は「自分に合ったシャンプーを使う」について
シャンプーは、頭皮環境を整えるのにとても重要です。
高頻度で行うヘアカラーで弱って敏感になっているところに、自分の髪質や頭皮に合わないシャンプーを使用してしまうと、頭皮を傷つけてしまう可能性も。
最近では、ノンシリコンシャンプーやアミノ酸系シャンプーなどさまざまな種類があり、これがいい!という情報が錯綜していて迷いますよね。
当たり前ですが、頭皮の状態や髪質には個人差があります。 そのため、誰にでもいい!というシャンプーなど存在しません。
自分の頭皮タイプを知り、目的に合うシャンプーを使用しましょう。
2)正しい洗髪を行う

2つ目は「正しい洗髪を行う」について
当たり前のことのように聞こえますが、これが意外とできていない人が多い落とし穴!
《洗髪のポイントは2つ》
- スタイリング剤や皮脂をしっかりと洗い流す
- 洗いすぎに注意して優しく洗う
爪を立てて洗ったり、ゴシゴシと洗うと必要な皮脂まで洗い流してしまったり、頭皮を傷つけてしまいます。
そのため、洗いすぎを防止するため、洗髪は1日1回と決めて、夜に1日の汚れを優しく洗うようにしましょう。
また、頭皮環境を整えたり、髪のダメージの軽減には正しい手順で洗髪することも重要です。
《正しい洗髪の手順》
- 1.髪を濡らす前にブラッシング
- 2.シャワーで素洗い
- 3.シャンプーをしっかり泡立てる
- 4.マッサージするように頭皮を洗う
- 5.しっかりとすすぎ流す
ブラッシングと素洗いで髪の汚れはほとんど落とすことができるので、その後ゴシゴシ洗う必要がなくなります。
シャンプーはしっかりと泡立てて、頭皮をマッサージする意識で洗髪しましょう!
そうすることで髪への摩擦を軽減できるため、ヘアカラーの傷み対策に効果的と言えます。
頭皮と髪の健康のために、洗髪のポイントと正しい洗髪の手順をぜひ実践してみてください。
本記事では、ヘアカラーによる頭皮トラブルの対処法と症状についてご紹介しました。
いかがでしたでしょうか?
おしゃれや白髪染めに欠かせないヘアカラーですが、合わないものを使用すると皮膚炎などの頭皮トラブルになりかねません。
かぶれなどの炎症が見られたら、自己判断せずに病院(皮膚科)で診療してもらいましょう。
ヘアカラー剤の使用には注意して、安全のために事前に必ずパッチテストを行ってださいね。