目次

  1. 「酸性雨でハゲる」という噂の真相は…?
  2. 【結論】酸性雨を浴びてもハゲることはない!
  3. なぜ「酸性雨はハゲる」と言われるの?
  4. ※注意※「雨に濡れても大丈夫」という認識は危険
  5. 酸性雨を怖がるよりも、濡れることに注意しよう!

世の中にはびこっている「都市伝説」。
嘘か誠か出所がはっきりしていないのに、信じてしまうことありますよね。

なかでも「酸性雨を浴びるとハゲる」という噂は、誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

「酸性だから髪の毛が溶けて、ハゲるんじゃないの?」

そんな風にこの噂を信じている人もいるはず。

今回は、そんな「酸性雨でハゲる」という噂の実態を徹底追求していきましょう。

それでは手っ取り早く、結論からお伝えしましょう。

実際には、酸性雨を浴びてもハゲません

「酸性」と聞くと、「溶ける」とか「枯れる」というイメージがあるでしょう。

しかし、実は“酸”は「なんでもかんでも溶かすもの」ではなく、「鉄などの金属を溶かすもの」

髪の毛や頭皮を生成するタンパク質に影響を与えるのは、アルカリ性なのです。

このことから分かるように、酸性のものが髪の毛や頭皮についたところでハゲることはないと考えられます。

では、なぜ酸性雨で「頭がハゲる」という噂が、あたかも事実かのように広まってしまったのでしょうか?

次項からはその理由を紐解いていきます。

なぜ酸性雨でハゲると言われるようになった理由を紐解くためには、まず「酸性雨について」正しい認識をもつ必要があります。

以下で、酸性雨の概要を説明した上で、このような噂が広まってしまった理由を解説していきます。

酸性雨とは

酸性雨は、簡単に言うと“大気汚染”によって作られたもの。

原因は石炭、石油、天然ガス(化学燃料)を燃やす、工場や火力発電、自動車、飛行機から排出される、二酸化硫黄(にさんかいおう)や窒素酸化物(ちっそさんかぶつ)です。

これらが太陽光などの働きにより大気中で酸化されると、硫酸(りゅうさん)や硝酸(しょうさん)に変化。

その物質が大気中の水分とくっついて雲になり、雨となったものが、酸性雨です。

また、火山の噴火や森林火災などによっても、二酸化硫黄窒素酸化物が放出されるため、そのような自然災害によっても酸性雨は生み出されます。

自然災害は仕方がないとしても、酸性雨は人間が世の中を便利にするために重ねてきた行いによって生み出された不都合な産物なのです。

なぜ、「不都合」なのでしょうか。

たとえば酸性雨の酸には、土の中に固定されていたアルミニウムを溶かし出す力があります。

それが水に溶けて浸透し、その汚染された水を飲むことで、アルミニウムが脳に蓄積されてアルツハイマー病の原因になることもあり、人体に被害を加えると言われています。

また、酸性雨は人体だけでなく自然や建造物にも大きな害を与える存在です。

自然環境に与える影響としては、木が枯れる水生生物(魚、貝類など)の死滅があげられます。

酸性雨により土が酸性化すると、植物が成長するために大切な「カルシウム」「マグネシウム」などの成分が失われて木が枯れます

そして、川や湖の水が酸性に近づくことで魚が死に、炭酸カルシウムでできている貝にも悪影響を及ぼして、生態系が崩れる事態に…。

さらに、酸性雨の酸は「コンクリート」「銅」を溶かしてしまう性質を持っているため、建造物・文化遺産の老朽化が進めてしまいます。

“正しくない認識”が誤解につながる

上記のように、酸性雨は自然や環境に悪影響を及ぼします。

そのため、多くの人たちが安易に“酸性=溶ける・枯れる”などのイメージを連想させてしまい、「酸性雨でハゲる」という噂が広まってしまったのではないかと推察できます。

これはひとえに、酸性雨についての情報がきちんと伝わっておらず、正しい知識を持てていなかったことが原因だと言えます。

繰り返しますが、実際には酸性雨でハゲるということはありません。

ここまで読んで、酸性雨や「酸性雨でハゲる」という噂の真相については、お分かりいただけたことでしょう。

しかし、「それなら、雨にぬれても大丈夫なんだ!」と判断してしまうのは大変危険です。

酸性云々ではなく、そもそも濡れるということが、実は頭皮や髪には問題あり

髪の毛や頭皮が濡れることにより、以下のような悪影響が起こります。

  • 雑菌が繁殖しやすくなる

雑菌は、程よく湿気があり、なおかつ温かい(体温)ところに繁殖しやすくなるので、髪を濡れたまま放置するのはNG。

これは、雨だけでなくシャンプー後も同じです。

その上、雨は外気に触れているので、空気中のチリホコリなどが付着しており、汚れの固まりとなって降ってきます。

これらの雑菌や汚れが頭皮に蓄積してしまうと、抜け毛や悪臭を誘発する原因にもなりかねません。

  • 髪が傷みやすくなる

毛髪の一番外側にあるキューティクルは、普段はぴったりと折り重なるようにして毛髪の内部を守っています。

しかし、髪の毛が濡れると折り重なったキューティクルが開いてしまいます。

すると毛髪はとてもデリケートな状態になり、ダメージを受けやすくなってしまうのです。

さらに、キューティクルが開くことで髪がきしみやすくなっているので、“擦れ”によるダメージも悪化してしまいます。

  • 血行不良を起こしやすくなる

頭が濡れると、頭から徐々に徐々に体全体が冷えていきます

体が冷えると、当然血行も悪くなるため、さまざまな体調不良や栄養不足による薄毛抜け毛を誘発するとも言われているのです。

これらのことから、髪の毛は濡れたらできるだけ早く乾かすことが望ましいのがわかります。

酸性雨でハゲる」はあくまでも都市伝説です。

しかし、酸性でなくとも、髪の毛や頭皮を雨で濡れたままにしておくことは、衛生的にも良くありません

もし、ふいに雨に降られて、濡れてしまったらなるべく早く乾かすことが大切!

シャンプー後はもちろん、雨にはホコリなどが含まれているため、帰宅したらなるべく早くシャンプーをして清潔に保ち、頭皮のケアを心がけましょう。