目次

  1. 「フロジン外用液5%」の基本情報
  2. 有効成分の「カルプロニウム塩化物」って?
  3. 気になる副作用は?
  4. フロジン外用液5%は、安い!
  5. メリットやデメリットを理解して自身に合った治療薬選びを!

インターネットの薄毛サイト等でよく見かける「フロジン」とは、「フロジン外用液5%」という薬のことです。

フロジン外用液5%は、1969年に脱毛症や白斑(注1)の治療薬として、第一製薬(現:第一三共)から「フロジン液」の名で発売されました。

その後、2008年2月からは医療事故防止対策のために濃度を明記した「フロジン外用液 5%」に販売名を変更しています。

注1:皮膚に分布するメラノサイト(色素細胞)が何らかの原因で減少・消失して皮膚の色が白く抜けてしまう皮膚疾患のこと。

そんなフロジン外用液5%の基本的なプロフィールを表の形で紹介します。

フロジン外用液5%概要
剤形 液剤
製剤の規制区分 該当しない
有効成分・含量 カルプロニウム塩化物水和物
1mL中「54.6mg(カルプロニウム塩化物と して 50mg)」を含有
製造販売承認年月日、薬価基準収載・発売年月日 製造販売承認年月日:2008年2月28日(販売名変更による)
薬価基準収載年月日:2008年6月20日(販売名変更による)
発売年月日:2008年7月(販売名変更による)
開発・製造販売(輸入)・提携・販売会社名 製造販売元:ニプロファーマ株式会社
販売元:第一三共株式会社

上記の「剤形」に記載の通り、フロジン外用液5%は液剤

直接頭皮に塗布して使用します。

脱毛症に用いる際は「1日2〜3回」適量を患部に塗布、あるいは被髪部全体にふりかけて軽くマッサージするなどして活用してください。

また、フロジン外用液5%の有効成分「カルプロニウム塩化物」です。

この有効成分にどのような特性があるのかは、次項にて解説していきます。

注射
フロジン外用液の有効成分「カルプロニウム塩化物」とは?

フロジン外用液5%の有効成分である「カルプロニウム塩化物」は、以下のような「薬効・薬理」を持っています。

  • ①局所血管拡張作用
  • ②発毛促進作用
  • ③持続作用

液剤を塗った部分の血管を拡張したり、機能低下状態にある毛包(もうほう)に作用したりして、発毛を促進。

それらの作用の持続させる働きもある、というものです。

薄毛の治療や対策に用いられる成分としては思った以上に浸透しており、

  • フロジン外用液5%のジェネリックである「アロビックス」

  • 同じく第一三共から販売されている発毛促進剤「カロヤン」

など、フロジン外用液5%の以外のさまざまな発毛促進剤にも配合されています。

なお、「カルプロニウム塩化物」は日本皮膚科学会が提示する“男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン”において、"行ってもよい"というレベルの「C1」という区分に分類されています。

意外に低い評価ですが、これについてガイドラインでは次のように述べています。

カルプロニウム塩化物の外用での有用性は,現段階では十分に実証されていない.しかし,5%カルプロニウム塩化物は長年にわたり保険適応となっており,生薬との合剤を含むわが国での膨大な診療実績を考慮し,行ってもよいことにする.

出典: 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版|日本皮膚科学会
「外用での有用性は,現段階では十分に実証されていない.」とはいうものの、添付文書によれば、脱毛症への臨床成績は「55.9%」


約半数以上の方に、脱毛減少発毛など、何らかの症状の改善が見られています。

保険が効く薬であることもあり、治療現場では今でも重視されている治療薬と言っていいでしょう。

心配する男性
副作用の危険性は?発生率は?

続いて、薬であれば避けることのできない話題である副作用について触れていきましょう。

フロジン外用液5%には、以下のような副作用が認められています。

  • 1)過敏症
    一過性の発赤、そう痒感などがあらわれることがある。
  • 2)アセチルコリン様作用
    刺激痛、局所発汗、熱感があらわれることがある。
    また、全身性の発汗、それに伴う悪寒、戦慄、嘔気、嘔吐があらわれることがある。

ご覧の通り、命に関わるような重篤な副作用は見られません

また、どちらも発生率は「0.1~5%未満」とかなり低くなっています。

副作用の発生リスクが低い点は、同じ治療薬でも「フィナステリド」「デュタステリド」「ミノキシジル」を配合しているものなどとは異なるポイントでしょう。

数値入力
脱毛症治療は高い…?

最後に注目したいのは、フロジン外用液5%の価格の安さです。

多くの人にとって、脱毛症の治療薬は高価なイメージがあるのではないでしょうか。

例えば、

  • フィナステリドが配合されている治療薬の場合
    “薬価基準未収載”であるため購入する種類やクリニックによって金額が異なりますが、「プロペシア」がおおよそ6000〜7000円(28錠)、「ファイザー」が4000円台半ば〜6000円(28錠)程度。

  • ミノキシジルを有効成分とする外用薬の場合
    「リアップX5プラスローション」は、1本(60ml)あたり7,048円

やはり風邪など一般的な病気の治療薬と比べると、決して安くはありません

さらに脱毛症治療は基本的に保険が適用されないため、これをまるまる自己負担する必要があるのです…。

対して、「フロジン外用液5%」の場合は、1本あたり(30ml)849円と安価なのが特徴的。

ただし、「フロジン外用液5%」の1mlあたりの薬価は28.30円で、同成分を含むジェネリック医薬品の「アロビックス外用液5%」は薬価11.50円

ジェネリックと比べてしまうと少し値段は高くなりますが、それでも他の治療薬を使うよりはリーズナブルではないでしょうか。

ちなみに、フロジン外用液5%が保険適応で処方された場合の薬代は、1か月で2本用いた場合で509円(3割負担の場合)になります。

1本で1ヶ月分が目安の「リアップ」(7,048円)に比べたら、約1/14の低価格ですね。

治療の器具等
治療法も治療薬も慎重に検討しましょう。

ここまで、脱毛症の治療薬「フロジン外用液5%」の概要有効成分副作用価格についてお伝えして参りました。

まとめると、

[効果・副作用]

フロジン外用液5%は他の治療薬に比べて穏やかに作用するものなので、劇的な効果が期待できるものではないと言える。

ただし、その分重大な副作用のリスクもありません

[価格]

薬価が大変安価なので懐への負担が軽く長く継続しやすいという利点もあり。

当たり前ですが、すべてにおいて「満点」の治療薬は存在しません

脱毛症の治療を試みたいとお考えの方は、治療薬を一つひとつじっくり比較して、ご自身の目的に合ったものを見つけてください