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「バリカンでセルフカットをしたい」
「バリカンを買おうと思っているけど、使い方は?」
思い通りの髪型に仕上げたいけど美容師と話すのが苦手、散髪代を節約したい、あるいは髪型にそれほどこだわりがない…等々の理由から、セルフで散髪をしたいという方は多いでしょう。
そんな方にとって、バリカンは強い味方です。
ところが、実際にバリカンでセルフカットをしようとしても、その使い方は案外難しいもの。
たとえばムラができたり、利き手ではないほうの手ではやりづらかったりと、予想もしていなかったような困難が立ちはだかることもあるでしょう。
そこでこの記事では、セルフカットをするためのバリカンの使い方を徹底的にご紹介します。
セルフカットをするためのバリカンの使い方から、メンテナンスの方法、おすすめの髪型のご紹介までお伝えするので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

バリカンの使い方をお伝えする前に、セルフカットの3大原則をお伝えします。
セルフカットの3大原則とはこちら。
- ミリ数は長めに設定すること
- 頭皮に這わせるように動かしていく
- さまざまな角度から何度も刈る
≪ミリ数は長めに設定すること≫
まず、アタッチメントのミリ数は長めに設定しましょう。
というのも、最初から短い長さで設定すると、失敗したときに取り返しがつかなくなるから。
≪頭皮に這わせるように動かしていく≫
また、全体的に均一な長さに仕上げるためには、頭皮に這わせるように動かしていく必要があります。
頭皮に近づけると、切りすぎてしまうのでは、と不安になるかもしれません。
でも、バリカンの構造上、設定したミリ数以下に刃が届くことはありませんからご安心を。
ただし、上にいくにつれて、やや外側に反らせるように動かしましょう。
そうすることで、自然な長さに刈ることができるのです。
≪さまざまな角度から何度も刈る≫
最後に、さまざまな角度から何度も刈っていくことも大切。
そのことによって、ムラや刈り残しなく仕上げることが可能になります。
特に側頭部や後頭部など、目で確認しづらいところはこまめに鏡で確認しながら、バリカンをずらして何度も刈っていきましょう。
セルフカットの3つの原則はおわかりいただけましたか?
なかなかイメージがわかないという方は、以下の動画を参考にしてくだい。
バリカンによるセルフカットの3大原則
ミリ数は長めに設定すること
頭皮に這わせるように動かしていく
さまざまな角度から何度も刈る
を意識しながら何度も見返して、しっかりイメージトレーニングをしてくださいね。
3つの原則をご確認いただけたところで、いよいよセルフカットをするためのバリカンの使い方を見ていきましょう。
基礎編と応用編に分けて、以下の順にお伝えしていきます。
≪セルフ・バリカンの使い方基礎編≫
- 前頭部
- 頭頂部
- 側頭部
- 後頭部
基礎編は、難易度の低いものから高いものへと、この順序でお伝えします。
続いて応用編としてこの2つ。
≪セルフ・バリカンの使い方応用編≫
- ツーブロックの作り方
- ソフトモヒカンの作り方
それぞれ詳しくお伝えしていきますね。
まずは前頭部、つまり前髪です。
バリカンのアタッチメントの長さは基本的には短めに設定されているので、前髪にバリカンを使う場合には丸刈りを前提としているということになるでしょう。
ですので、サイドや襟足など部分的にバリカンを使いたいと考えている方は、この節は読み飛ばしてくださいね。
前頭部をセルフカットするときのバリカンの使い方は、生え際から頭頂部にかけてゆっくりとバリカンを動かしていく、というもの。
その要領で前髪の端から端までバリカンを動かしていってください。
思うような長さにならなかったときのために、アタッチメントは長めのものを使い、長さがしっくりこなければより短いものに変えましょう。
バリカンの使い方から、前髪をカットする方法までが、とてもわかりやすくイメージできる動画です。坊主にしたいと思っている方はぜひ参考にしてください。
続いては頭頂部の使い方。
長めのアタッチメントをつけたバリカンで、鏡をよく確認しながら、ざっくりとランダムに刈っていくのがおすすめです。
これも、全体的に坊主にしたい、あるいはトップを短くして動きを出したい方向けの使い方なので、マッシュカットなどを考えている方は読み飛ばしてくださいね。
頭頂部の刈り方に注目!これくらいラフでいいんですね。
側頭部、つまり耳まわりの毛を刈るときには、上に向かうにつれて徐々にバリカンを外側に反らせていきましょう。
そうすることで自然なグラデーションを作ることができます。
ここでもやはり、アタッチメントは長めのものから短めのものへと、様子を見ながら変えていってください。
もみあげのラインを整えるときには、アタッチメントを外したバリカンで刈りましょう。
形を変えずにボリュームを減らしたいだけのときには、先端部を鋏でカットするか、短いアタッチメントをつけたバリカンで下から上にカットしてくださいね。
バリカンでサイドを刈りながら、美容師さんが丁寧な解説を加えています。
後頭部は、セルフカットをするのがとても難しい部分です。
三面鏡や合わせ鏡でこまめに確認しながら、少しずつカットしていきましょう。
首筋が伸びるように、顎を引いて下を向いた姿勢でバリカンを入れていきます。
バリカンの使い方は、基本的には側頭部と同じで、長めのアタッチメントをつけたバリカンで下から上へと
刈っていきます。
上にいくにつれて外側に反らせることも忘れないでくださいね。
全体を同じ長さでカットすると刈り上げになってしまうので、襟足付近は短め、上にいくにつれて長め、とアタッチメントを替えて刈っていくのが使い方のコツ。
不自然な段差ができてしまった場合は、すき刈り用のアタッチメントで上から下になぞってなじませましょう。
カットしづらい後頭部の髪も、きれいに仕上げていますね。この動画のように、すき鋏でまず軽くしてから、上部の髪を上げて、襟足部分を刈っていくやり方もアリです。
ここまでは部位別のバリカンの使い方をお伝えしてきました。
ここからは、髪型別のバリカンの使い方です。
バリカンによるセルフカットにうってつけな髪型として、まずはツーブロックをご紹介。
ツーブロックとは、頭頂部の髪を長めに残し、サイドは刈り上げた髪型のことです。
世界的に流行しているこの髪型ですし、おしゃれで爽やかな印象を与えることができるので、試してみたい方も多いのでは。
しかも、バリカンを使ってセルフカットで再現できるなら、楽だしお金も節約できますよね。
ツーブロックにするためのバリカンの使い方のポイントは、こちら。
- カットする部分を決める
- それより上の髪を上げて固定する
- カットする部分をバリカンで刈っていく
まず、カットする部分を決めます。
ひと口にツーブロックと言っても、耳まわりを刈りこむだけなのか、頭頂部付近までしっかり刈り込むのかによって、印象はずいぶん変わってくるもの。
ご自身のなりたい髪型をしっかりイメージして、髪を残す部分と刈り込む部分との境目のラインを決めましょう。
それから、刈り込む部分より上の髪を上げて、ダッカールやヘアピン、ヘアバンドなどで固定します。
このとき難しいのは、左右対称にすること。
厳密に言うと、人間の顔はそもそも左右対称ではありませんが、それでも刈り込んでいる高さが左右であまりにも違うと不自然な印象を与えてしまいます。
そのあたりを鏡でよく確認してくださいね。
最後に、バリカンでカットしていきます。
長めのアタッチメントをつけて、下から上へと、頭皮に這わせるようにバリカンを動かしていきます。
ミリ数の設定によって地肌の見え方が変わってくるので、まずは長めにカットしてみて、イメージに合わないようならさらに刈っていくなど、調節しましょう。
バリカンでカットする位置から刈り方まで、丁寧な解説つき。何度も見返してイメージトレーニングをしましょう。
続いてご紹介するのは、ソフトモヒカンの作り方。
ソフトモヒカンとは、頭頂部から後頭部にかけてのラインの髪が、他の部分に比べて長い髪型のことです。
ソフトモヒカンを作るためのバリカンの使い方のポイントはこちら。
- 側頭部・後頭部・襟足をカットする
- 頭頂部をカットする
- バリカンで形を整える
まず、側頭部・後頭部・襟足をバリカンでカットしていきます。
長めのアタッチメントで下から上に動かして、上にいくにつれてバリカンを外側へ反らせます。
次に、頭頂部の髪をすき鋏でカットしていきます。
毛先の部分にざくざくと鋏を入れて、全体的に軽くしていくイメージ。
最後に、ソフトモヒカンの形をイメージして、余分な毛をバリカンで取っていきます。
すべての工程において、トップが最も長いというソフトモヒカンの形をしっかりイメージしながら進めてくださいね。
こちらの動画も、美容師さんの丁寧な解説が参考になります。刈るだけではなく、最後の仕上げにもバリカンが活躍していますね。

セルフカットをするためのバリカンの使い方についてお伝えしてきました。
最後に、セルフカットをした後の出来栄えチェックと後始末についてお伝えします。
まず、出来栄えチェック。
バリカンで剃り残しやすいのが、
- 耳まわり
- 襟足
- 後頭部
です。
いずれも目で確認しづらい部位ですし、剃り残しがないかどうかを、合わせ鏡で何度も確認しながらカットしてくださいね。
耳まわりや襟足は比較的短く刈っていてもムラになりやすいので、長めにカットしている方は特によくチェックしましょう。
また後頭部は骨が出ていたり段差があったりもするので、特に念入りにあらゆる方向からバリカンを入れる必要があります。
それでも、万が一失敗してしまったときには…たとえば部分的に短くなってしまったら、その長さに合わせて全体的に短くしましょう。
ご自身で違和感を抱くかもしれませんが、まわりの人はそこまで気にしていないもの。
それに、トライ・アンド・エラーを繰り返すことでセルフカットの腕は磨かれていきますから、ポジティブに捉えて修正しましょう。
それから、後始末について。
セルフカットをした後のバリカンには、短い髪の毛がたくさんついています。
水洗いできるものは、強めのシャワーで飛ばしてから、タオルなどでしっかりと水気を取りましょう。
水洗いできないものは付属のブラシで、付着した毛をよく落とします。
また、油をさすことも忘れずに。
付属品でオイルがついている場合にはそれを、説明書に記載されている使い方に即して使いましょう。
ついていなければ、ホームセンターやネット通販で「バリカンオイル」を購入してください。
さす場所は、刃先と、刃がスライドする根元の部分。
錆や腐食を防ぐ効果と、滑りをよくする効果があります。
できれば毎回、このお手入れはしてくださいね。
セルフカットをするためのバリカンの使い方をご紹介してきました。
基本的なバリカンの使い方に加えて、ツーブロックやソフトモヒカンの作り方、セルフカット後の注意点などを、動画をたくさん交えながら詳しくお伝えしましたが、イメージはわきましたか?
セルフで髪を切るコツを身に着けるには、習うより慣れろで、実際にカットをしてみるのが一番です。
この記事や動画を繰り返し読んだり観たりしてバリカンで散髪をするイメージトレーニングを積み、自在に使いこなしてくださいね!