目次

  1. 男性型脱毛症診療ガイドラインとは?
  2. ガイドラインでは治療法ごとに推奨度が決められている!
  3. 【推奨度別】男性型脱毛症診療ガイドラインに記載がある治療法・対策法
  4. AGAかな…と思ったらまずは薄毛治療を行う医療機関を受診しよう
  5. 男性型脱毛症診療ガイドラインを正しく理解して薄毛の対策を!

男性型脱毛症(AGA)の治療法や対策は多岐に渡ります。

薄毛で悩む人に向けた対策商品や、医薬品もどんどん登場していますよね。

そんな中で、薄毛対策や治療を行う前に確認したいのが、「男性型脱毛症診療ガイドライン」です。

男性型脱毛症診療ガイドラインとは、日本皮膚科学会によって作成された、日本における男性型脱毛症(注1)の標準的な治療内容を示したもの。

科学的根拠に基づく内容で作成されているため、治療を行う医師だけでなく、男性型脱毛症(AGA)に悩む人にとっても、治療・対策を行ううえで重要な基準や情報が記載されています。

男性型脱毛症ガイドラインが、最初に発表されたのは2010年。

その後、2017年12月に改訂版が発表されています。

今回は最初に発表された2010年版の男性型脱毛症ガイドラインの内容を、詳しくかつわかりやすく解説します。


2017年版の内容を知りたい方は、「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」をご覧ください。

注1:男性型脱毛症(AGA)だけでなく女性男性型脱毛症(FAGA)にも言及しています。そのため、女性の方にも参考にしていただけます。

男性型脱毛症診療ガイドラインでは、治療法ごとにおすすめできるかどうかの”推奨度”が決まっています。

男性型脱毛症ガイドラインでは、治療法や対策方法ごとに、"推奨度"が決められています。

推奨度の分類や基準は以下の通りです。

  • A:行うよう強く勧められる
  • B:行うよう勧められる
  • C1:行うことを考慮してもよいが、十分な根拠がない
  • C2:根拠がないので勧められない
  • D:行わないよう勧められる

AやBなど、行うことを勧めているものは、男性型脱毛症(AGA)や女性男性型脱毛症(FAGA)に対してある程度有効性を示す証拠・根拠があるもの。

C1は有効といえる根拠が十分ではないものが分類されており、C2は有効性の根拠がなく、無効である根拠があるものが分類されています。

Dは無効あるいは、有害であるという根拠があるもの。
効果がないだけでなく体に悪影響を及ぼす可能性があるものも含まれるため、特に注意が必要です。

ただ、こちらで紹介している分類はあくまでも基準。
Aに分類されているから、100%効果があるとは言い切れず個人差があることを覚えておきましょう。

こちらでは、先ほどご紹介した推奨度別に、男性型脱毛症(AGA)の治療法や対策をご紹介します。

それぞれの治療法がなぜ推奨されているのか、また推奨されていないのか、しっかりチェックしてから対策に取り入れましょう。

A:行うよう強く勧められている治療法

  • AGA/FAGAに対するミノキシジルの外用
  • AGAに対するフィナステリドの内服

ミノキシジルを含む外用薬の使用は、AGA/FAGAともに、強く勧めるとされています。

国内で市販されているミノキシジル含有の外用薬で有名なものと言えば、リアップの発毛剤

その他、薄毛治療を行うクリニックで処方されるロゲインなども、このミノキシジルの外用薬となります。

また、AGAの治療薬として知られるプロペシアの有効成分、フィナステリドも男性の男性型脱毛症に対して強く勧めるとされています。

フィナステリドには、男性の男性型脱毛症(AGA)に対して、国内の臨床試験でも有効性が確認されています。

B:行うよう勧められている治療法

  • AGA/FAGAに対する自毛植毛

自毛植毛とは、自分の後頭部などの髪の毛を、薄毛の箇所に移植する施術のこと。

世界全体で年間225,800件の実施例が報告されており、そのうち82.5%もの生着率が得られているとされています。

また自毛植毛で移植するのは自分の髪なので、拒否反応なども少なく、定着すれば半永久的にメンテナンスなしで通常の髪の毛のように生え変わったり伸びたりします。

こうしたことから、発毛や育毛で効果が見られなかった場合、自毛植毛に踏み切る人も少なくありません。

C1:行うことを考慮してもよいが、十分な根拠がない治療法

  • AGA/FAGAに対する塩化カルプロニウムの外用
  • AGA/FAGAに対する医薬部外品・化粧品の育毛剤の外用
    (t-フラバノン、アデノシン、サイトプリン・ペンタデカン、ケトコナゾールを含むもの)

塩化カルプロニウムは血管拡張の作用があるため、発毛や育毛に関わる細胞に多くの栄養分が行き渡り、発毛が促されるとされている成分。

しかし塩化カルプロニウム単体での有効性に、十分な根拠はないとされています。

一方、塩化カルプロニウム以外に生薬などが併せて配合されており、効果が認められている製品があることも事実。

国内では塩化カルプロニウムと生薬を配合した発毛促進剤や育毛剤の診療実績が多いことから、外用薬の一つとして推奨されています。

また、t-フラバノン、アデノシン、サイトプリン・ペンタデカンは、発毛効果の有効性を示す根拠は少ないが、存在します

ただし、副作用が起こる可能性を考慮し、あまりおすすめはされていません。

さらにケトコゾナールは、男性の男性型脱毛症(AGA)に対する有効性の根拠は複数ありますが、女性の男性型脱毛症(FAGA)に対する有効性は不明とされています。

C2:根拠がないので勧められない治療法

  • AGA/FAGAに対するセファランチンを含む医薬部外品・化粧品の育毛剤の外用

セファランチンの有効性を示す根拠は、国内の症例1例のみ

また、この1例もミノキシジルの外用とフィナステリドの内服を行なった男性患者が、セファランチンを併用したもののため、セファランチンそのものの有効性が実証されたとは言い難いのです。

さらに女性に対するセファランチンの効果は検討されていません。

こうしたことから、セファランチンは有効性があるとは言い切れず、あまり使用をおすすめしていないのです。

D:行わないよう勧められている治療法

  • FAGAに対するフィナステリドの内服
  • AGA/FAGAに対する人工毛植毛術

フィナステリドは男性の男性型脱毛症(AGA)に対して推奨されている治療法ですが、女性の男性型脱毛症(FAGA)に対しては推奨されていません

これは、女性に対する有効性がないとされているため。

また妊婦が摂取することで、男性胎児の生殖器に影響を及ぼす可能性があるとされており、妊婦や妊娠の可能性がある女性、授乳中の女性の使用は禁止されています。

人工毛植毛とは、人工的に作られた髪の毛を植える植毛のこと。

こちらは、過去に好ましくない被害が多く報告されているため、行わないように勧められています。

国内の医療機関では行なっているところもありますが、有効性よりも危険性の方が高いとされています。

男性型脱毛症ガイドラインには、いくつもの薄毛の治療法と、それぞれの治療法に対する効果の根拠が記載されています。

しかし、これらはあくまでも一般的な治療・対策の方法です。

人によってはAGAかなと思っても、実はAGAではないものが薄毛の原因だったということも考えられます。

また、男性型脱毛症ガイドラインで推奨度がAとされているミノキシジルやフィナステリドには、副作用があり、使用が禁止されている人や、使用に注意が必要とされている人がいます。

場合によっては持病が悪化したり、薬の作用が重なり重篤な副作用に繋がる可能性もあるのです。

こうしたリスクを避けるためにも自己判断での薬の使用は避け、薄毛治療を行うクリニックや皮膚科で相談しましょう。

クリニックでは、血液検査や遺伝子検査の結果に基づいた治療法を提案してくれるところもあります。

不安がある場合は気軽に相談もできるので、まずは無料カウンセリングに足を運んでみてくださいね。

男性型脱毛症診療ガイドラインには、AGAやFAGAの治療・対策法が推奨度別に示されています。

また、その根拠も実験結果などと共に記載されています。

しかし、推奨度がAとされている治療法も、誰にとっても100%有効ということではありません。

また、薬やその成分によっては副作用があり、使用できない人もいます。

男性型脱毛症診療ガイドラインの推奨度だけでなく、それぞれの医薬品や治療法のリスクもしっかり理解した上で、薄毛の治療・対策を行なうことが大切。

男性型脱毛症診療ガイドラインを参考にしながらも、クリニックや皮膚科で相談し自分に適した方法で薄毛治療・対策を行っていきましょう。