目次

  1. 女性の抜け毛・薄毛には漢方が効く!?
  2. そもそも漢方とは
  3. 漢方医学からみた薄毛の原因
  4. 薄毛対策の一つとしておすすめの漢方薬
  5. 漢方は女性の抜け毛・薄毛対策に上手に採り入れましょう

突然ですが、漢方女性の抜け毛・薄毛対策ができるって、聞いたことはありませんか?

女性の抜け毛・薄毛対策といえば一般的には育毛剤の使用が勧められますが、実は漢方薬でも対策ができるのです。

なるべく体に負担のかからない方法で抜け毛・薄毛対策をしたい女性、薬の服用ができない妊娠中や授乳中の女性には気になる話ではないでしょうか。

そこでこの記事では、抜け毛・薄毛と漢方の関係についてお伝えしていきます。

おすすめの漢方薬もご紹介するので、参考にしてみてくださいね。

女性の抜け毛・薄毛と漢方の関係についてご紹介する前に、そもそも漢方とは何か見ていきましょう。

漢方医学の歴史は、仏教などとともに大陸文化が日本に伝わった、6世紀頃に遡ります。

その受容は平安時代から江戸時代にかけて進み、日本独自の漢方が生まれていきました。

「漢方」という名称自体が定まったのは江戸時代後期で、その頃に伝わったオランダ医学を「蘭方」と呼んで区別するためにその名になったとのこと。

現在では多くの漢方エキス製剤が薬価基準を満たすものとして、健康保険医療に導入されています。

つまり、日本では国が正式にその効果を認めている存在なのです。

複数の生薬を混合させて作られる漢方薬は、服用者の体質や病態に合わせてさまざまなものが用いられます。

たとえば発熱にはこれ、のどの痛みにはこれ、といったふうに、症状ごとに効果がある成分が決まっている西洋医学との、一番の違いはそこにあります。

この漢方医学では、女性の抜け毛・薄毛はどのように考えられているのでしょうか?

漢方医学において、女性の髪の毛が薄い原因とされているのは以下の3つ。

  • 血虚(けっきょ)
  • 気虚(ききょ)
  • 腎虚(じんきょ)

見慣れない言葉ですね。
それぞれ詳しく見てみましょう。

血虚(けっきょ)

まず血虚(けっきょ)とは、血が不足している状態を表します。

漢方医学において、髪の毛は「血の余りもの」と考えられています。
だから全身の血が不足すると髪の毛が薄くなっていくだと。

ちなみに、ここでいう血とは、血液そのものだけでなく、血液が運ぶ栄養のことも指しています。

つまり、血虚とは栄養不足のことであり、栄養不足が抜け毛や薄毛を招くというわけです。

漢方医学では髪の毛の薄い女性は、髪に必要な栄養が足りていないと考えられているのです。

気虚(ききょ)

さらに、気虚(ききょ)とは、気が不足している状態のこと。

女性の生理機能をつかさどる生命エネルギーをさして、漢方では「気」と呼びます。

その気が不足しているというのは、免疫力が低下していたり、消化器の機能が衰えていたりといった状態。

気虚が引き起こされる原因としては、ストレス・睡眠不足・食生活の乱れ・過度なダイエットなど。

いずれも、髪の毛の薄い女性は心当たりがあるのでは?

ストレスは自律神経のバランスを乱すため、血行不良を招きますし、睡眠不足は睡眠中に多く分泌される髪の成長に必要な成長ホルモンの量を減らします。

また、食生活の乱れや過度なダイエットによって、必要な栄養が髪に送られなくなってしまうことも。

気虚の状態に陥ると、抜け毛や薄毛の他に、倦怠感や疲労感、めまいを感じることもあります。

腎虚(じんきょ)

最後に、腎虚(じんきょ)とは、腎の働きが衰えている状態をさします。

腎は、生命エネルギーである気を司るところ。
その働きは、加齢によって衰えていくとされています。

漢方医学では、加齢にともなう、抜け毛や薄毛の他に、全身のだるさ・夜間の頻尿・性欲低下・目や耳の衰えなどの症状も腎虚によるものというわけです。

女性の髪の毛が薄くなる原因のひとつとして、加齢があると考えられています。

どんな漢方を選べばいいの?
どんな漢方を選べばいいの?

漢方で女性の抜け毛・薄毛の原因とされている血虚・気虚・腎虚についてまとめると、下記のようになります。

  • 血虚 : 血(によって運ばれる栄養)が不足している状態
  • 気虚 : 免疫力・消化器の機能が衰えている状態
  • 腎虚 : 加齢に伴うさまざまな症状がみられる状態

この考え方を参考にすると、女性の抜け毛・薄毛対策としておすすめの漢方薬は、それぞれの状態の改善が見込めるもの、ということになります。

今回はこの3つの状態別におすすめの漢方薬をご紹介します。

<女性の抜け毛・薄毛対策におすすめの漢方薬>

【血虚】
貧血・月経不順・足腰の冷えなどを改善する

  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
  • 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)など

【気虚】
ストレス・不眠症・イライラなどを改善する

  • 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
  • 桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)など

【腎虚】
高齢者の夜間頻尿・腰痛・しびれなどを改善する

  • 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
  • 八味地黄丸(はちみじおうがん)など  

  繰り返しになりますが、西洋医学とは違い、漢方薬は症状ではなく、患者ひとりひとりの状態によってその効果も異なります。
自己判断で服用せずに、漢方医の診察を受けたうえで、ご自身に合ったものを処方してもらいましょう。

女性の抜け毛・薄毛対策は漢方でもできる、ということはおわかりいただけましたか?

お気づきになられたかと思いますが、漢方は抜け毛・薄毛を直接的に治療することはできません

例えば、飲めば毛が生えてくるといった漢方薬はないのです。

ただ、抜け毛・薄毛の原因となる血行不良・ストレス・睡眠不足などを改善する効果が期待できるものもありますので、間接的に薄毛対策につながるというわけです。

とはいえ、漢方に薄毛対策への即効性はなく、地道に時間をかけて対策することになります。

まずはバランスのとれた食生活・良質な睡眠・ストレス解消など、普段から髪にいい生活習慣を心がけましょう。

さらに漢方を併用することで、抜け毛や薄毛を予防できるかも、くらいに構えて気長に付き合っていくのがいいのではないでしょうか。