目次

  1. 頭皮のかゆみ・赤み・痛みが気になる
  2. 頭皮の炎症が起こる原因
  3. 頭皮の炎症として考えられる症状(病名)
  4. 各皮膚炎の症状の対策
  5. 改善されない場合は皮膚科へ
  6. 炎症の原因を知り、対策と診断をすれば頭皮の炎症の悩みも解消される

頭皮のかゆみ・炎症が気になる..!!

頭皮のかゆみや赤み、痛みが気になる人は多いと思います。

しかし、そのまま放置をしてしまうと 炎症を起こすなど、より重い症状へつながることもあります。

それを防ぐためには、頭皮が炎症を起こしているサインを見つけるのがポイントです。

ここでは頭皮の炎症が起こる原因、炎症の症状と特徴、それぞれの対処法について紹介します。

あなたの普段の行為が頭皮の炎症を悪化させているかも? 原因を突き止めよう。

頭皮の炎症が起こる原因は以下の4点です。

  • 過剰な皮脂の分泌

  • シャンプーやトリートメント

  • かゆみやフケ

  • 紫外線などの外部からの刺激

過剰な皮脂の分泌

頭皮に皮脂が多い場合、細菌の繁殖とそれにともなう炎症を招くことがあります。

頭皮がべたつく、つまり皮脂が多い方で頭皮がかゆい場合、皮脂を好む細菌の繁殖を疑いましょう。

これはのちほど詳しくご説明する脂漏性皮膚炎と呼ばれ、マラセチア菌などの細菌が引き起こします。

マラセチア菌は皮膚にもともと住んでいる菌で、普段はわるさをしません。
ただ皮脂の多さなど何らかのきっかけで繁殖すると厄介なことになりますので、頭皮を清潔な状態に保つようにしましょう。

シャンプーやトリートメント

シャンプーやトリートメントは、頭皮の炎症の原因となることがあります。

シャンプーやトリートメントに含まれる物質にアレルギー反応が起き、頭皮の湿疹や炎症といったトラブルが起きるのがその理由です。

頭皮がどの物質に対して反応してしまうかは、人によって異なるため過剰に心配しても仕方がありません。

しかしゴシゴシ洗ったり、爪を立ててシャンプーをすると、頭皮に傷をつけてしまいます。

ですので、爪を立てずに優しく、指の腹で洗うようにしてください。

かゆみやフケ

かゆみやフケも頭皮の炎症を起こす原因のひとつです。

フケが発生する大きな原因は乾燥性皮膚炎という症状(後ほど紹介します)によるもので、フケが頭皮の毛穴に詰まると、雑菌が繁殖して炎症を起こす可能性があります。

紫外線などの外部からの刺激

直射日光といった紫外線などの外部からの刺激によって、炎症を起こす可能性もあります。

紫外線を多く浴びると頭皮の日焼けによって日光皮膚炎という炎症が起こるのです。これは、赤くなってヒリヒリしてから、むくみや水ぶくれのようになります。

しばらくすると皮がむけるなど、思わぬフケの原因にもなるため、日傘や帽子をかぶるなどして対策を行ってください。

皮膚炎の種類の中にはアレルギーが原因も?

頭皮の炎症として考えられる症状は皮膚炎が大半です。ここでは以下の5つをご紹介します。

  • 接触性皮膚炎

  • 脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)

  • 乾燥性皮膚炎

  • アトピー性皮膚炎

  • アレルギー性皮膚炎

接触性皮膚炎とは?原因は?

接触性皮膚炎とは直接的に触れたものが原因で起こる炎症や湿疹や、かぶれのこと。

外部からの刺激が原因であると判明しているため、身の回りのものが炎症の原因となります。

例えば、銅や銀などの金属かぶれ、衣類や洗剤、髪染料などの刺激や毒性のあるものなどが該当します。

脂漏性皮膚炎とは?原因は?

脂漏性皮膚炎とは、顔や頭など皮脂腺が多い場所に炎症を起こす症状のこと。

頭の炎症の場合はフケのように頭皮がカサブタのように剥がれ落ちたり、白く粉になってふいたりします。ときには痛みも伴うことも。

原因となるのは、皮脂腺の機能異常やビタミン代謝異常、気温・湿度など、さまざまな要素が関わります。

また、皮膚のカビのひとつであるマラセチア・フルフルと呼ばれる球形または、卵型の形状をしたものも原因です。皮脂の多い頭や生毛部に発生します。

マラセチアの食料は人間の皮脂なので、人間が皮脂を大量に分泌すると繁殖して人の皮膚を刺激する物質を作ってしまうのです。

乾燥性皮膚炎とは?原因は?

乾燥性皮膚炎は、誰しも起こる乾燥肌が進行することで起こる皮膚炎です。皮脂欠乏湿疹(ひしけつぼうしっしん)とも呼ばれます。

肌が乾燥すると角質層の水分が不足するので皮膚が柔軟性をなくて、ひび割れを起こしたり皮が剥けます。これは乾皮症と呼ばれるもので、それが進行すると強いかゆみや赤みなどの湿疹、炎症も起こってきます。これが乾燥性皮膚炎です。

乾燥性皮膚炎(皮脂欠乏湿疹)の原因は、頭皮バリア機能の低下です。頭皮を守るバリア機能が低下したり落ちたりすると、外部からの刺激に負けてしまいます。カサブタなどが頭皮にできてしまうのです。

アトピー性皮膚炎とは?原因は?

アトピー性皮膚炎は、日本皮膚科学会ガイドラインの「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2016 年版」によると、以下のように定義されています。

アトピー性皮膚炎は、増悪・寛解を繰り返す、瘙痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ。

アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2016 年版 | 日本皮膚科学会ガイドライン

つまり、アトピー性皮膚炎はかゆみのある湿疹であり、良くなったり悪くなったりを繰り返したアトピー素因を持つものであるということ。

アトピー素因とは、アレルギーを起こしやすい体質を指します。

アトピー性皮膚炎の主な症状はかゆい湿疹です。赤みのある湿疹、ブツブツした湿疹、水分の多いジュクジュクした湿疹などが特徴で、それらの湿疹をかくと皮膚がゴワゴワした状態になり、カサブタができるのです。頭だけでなく、顔、耳、脇の下、ひざ裏などに多くみられます。

アトピー性皮膚炎の原因となるのは2つ。

  • アトピー素因などの体質に関する要因
  • 食物、ダニ、カビなどのアレルゲンによる環境に関する要因

特に「体質に関する要因」に含まれる皮膚バリア機能の低下は、アトピー性皮膚炎の人は角質細胞のバリア機能が低下しているため、角層のバランスが崩れてアレルゲンなどが侵入しやすい状態が起こるのです。

それによりアトピー性皮膚炎の特徴である、かゆみなどに繋がるのです。かゆいからといってガリガリかいてしまうと、そこから炎症を起こしてしまいます。

アレルギー性皮膚炎とは?原因は?

アレルギー性皮膚炎は、何らかの物質に対して皮膚がアレルギー反応を起こすものです。

アレルギー反応が起こると、湿疹や炎症、それにともなうかゆみが発生します。

接触性皮膚炎と似ていますが、接触性皮膚炎は皮膚のバリアを原因物質が突破、刺激を与えるのに対し、アレルギー性皮膚炎の場合は原因となる物質がバリア外にあっても、触れるだけで反応してしまう点にあります。

アレルギー性皮膚炎はその名の通り、自分がどの物質にアレルギーを持っているかで反応する物質が異なるため、どの物質が原因であるかを特定するには皮膚科などで検査をしなくてはなりません。

やさしくしっかり洗って肌を守りましょう。

それぞれの皮膚炎の症状には適切な対策がありますので、ひとつずつ紹介します。

接触性皮膚炎の対策は?

接触性皮膚炎の対策をするには、原因となる物質を取り除く必要があります。

原因となる物質はシャンプー、リンス、ヘアスプレーやヘアカラーリング剤など、たくさんの種類が存在します。ですので、特定物質の原因を突き止めて、それが炎症が頭皮に触れないようにするのが大切です。

ちなみに、日本皮膚科学会ガイドラインの「接触皮膚炎診療ガイドライン」でも、そのように記載がされています。

接触皮膚炎の予防は原因となるハプテン、接触刺激物質との接触をでき得るかぎり避けることしかない。

接触皮膚炎診療ガイドライン | 日本皮膚科学会ガイドライン

脂漏性皮膚炎の対策は?

脂漏性皮膚炎を対策するには、頭皮を含めた「皮脂の分泌を抑えること」と「マラセチアを殺菌すること」の2つです。

皮脂の分泌を抑えるには規則正しい生活をするのが大切。

食事も油の多いものやビタミンBの少ない食事をするのはやめて、野菜をしっかり摂れる食生活に改めましょう。また、より良い睡眠を取って睡眠不足を解消するなども必要です。

また、マラセチアの殺菌には皮膚科へ行くのが良いでしょう。マラセチアに効果が高い抗真菌剤を処方してもらってください。抗真菌剤には内服薬・外用薬などがあるため、お医者さんと一緒に相談をしてもらいましょう。

乾燥性皮膚炎の対策は?

乾燥性皮膚炎(皮脂欠乏湿疹)の対策には保湿剤による保湿が大切になります。

例えば、40°Cほどのぬるめのお湯に15分程度の短時間浸かったり、加湿器などで室内の湿度を60%に保ったりするのが良いです。

その他にも、皮膚科などで外用薬(炎症を抑えるステロイド外用薬など)の保湿剤を処方してもらう方法もあります。

アトピー性皮膚炎の対策は?

アトピー性皮膚炎への対策は主に2つです。

  • アレルゲンの原因を取り除く

  • スキンケアで洗浄と保湿をする

「アレルゲンの原因を取り除く」の場合、アレルゲンの原因は人それぞれです。ですので、原因となる物質が分かっていれば、できるだけ取り除くしかありません。

例えば、ダニ、チリ、ホコリ、カビなどが原因なら、こまめな清掃をして清潔な環境を整えるのが大切です。掃除機をかけたり、換気をしたりして皮膚への刺激を減らしてください。

「スキンケアで洗浄と保湿をする」の場合、皮膚の乾燥によるバリア機能低下をさせないのが大切です。なので、毎日のスキンケアをしっかりして再熱を予防をしてください。

ぬるま湯でボディーシャンプーを泡立てて肌を優しく洗うのがおすすめです。ナイロン製のタオルなどで洗うのではなく、素手で指の腹を使って洗うのが良いでしょう。

アレルギー性皮膚炎の対策は?

アレルギー性皮膚炎は、アトピー性皮膚炎よりも原因となる物質がはっきりしています。

ご自分がどの物質にアレルギーがあるか、皮膚科で検査してもらいましょう。

またアレルギーの原因がわかっても、炎症はそれだけでは治りません

放置せず、皮膚科などで処方される塗り薬などで早めに炎症をケアしましょう。

セルフケアがダメなら皮膚科へ!

シャンプーを変更したり、髪の洗い方を変えたり、また、生活習慣を変えても改善されない…。

そのような場合は皮膚科で診察・治療を受けてください。

皮膚科専門病院は、多くの患者さんの頭皮の悩みや治療をしてきた経験もあるので、正確な診断をしてくれるでしょう。また、総合病院の場合は内科ではなく皮膚科へ受診してください。

医師と相談して炎症の進行具合や皮膚の状態を見て、治療方針を決めます。塗り薬または、かゆみ止め、内服薬をもらうケースもあります。すぐに効果が出るものではないので、しばらくの間、治療をするようになるケースが多いです。

セルフケアで効果が出ないなら、皮膚科で診断をして適切な処方を施してもらってくださいね。

頭皮の炎症を放置しておくと、より大きな頭皮のトラブルを招くことがあります。

この記事では、頭皮のトラブルの原因やそれを防ぐための対策をご紹介しました。

頭皮の炎症の原因と症状・病名を知っておけば、あなた自身でも対策は可能ですし、もしもの時も対処できます。

また、セルフケアがどうしてもうまくいかない場合は、皮膚科での受診も検討してみてください。セルフケアと皮膚科検診を並行して行えば、頭皮の炎症・かゆみ・赤み・痛みの悩みは改善されていきますよ。