目次

  1. このフケと湿疹の正体は脂漏性皮膚炎?体への影響が気になる!
  2. 脂漏性皮膚炎の特徴と原因【フケとのつながり】
  3. 脂漏性皮膚炎によるフケや湿疹の【治療法】
  4. 脂漏性皮膚炎によるフケなどの症状を“悪化させないため”にできること
  5. 脂漏性皮膚炎によるフケ・疾患は、治療薬と生活習慣の改善で地道に治そう!
え…このフケや湿疹は脂漏性皮膚炎によるものなの?
え…このフケや湿疹は脂漏性皮膚炎によるものなの?

肩や首元に落ちてくるフケに悩んでいるという方。

フケの他にも、頭皮の赤みやかゆみなどの湿疹に困っていませんか?

実はそのフケや湿疹、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)という皮膚疾患から来るものかも…。

脂漏性皮膚炎ってどんな病気?治るの?と疑問に思う方のために、どのような病気であるのか治療する方法があるのかについて、この記事でご紹介していきます!

脂漏性皮膚炎の特徴

まず、脂漏性皮膚炎がどのような疾患であるのかを説明したいと思います。

脂漏性皮膚炎とは、頭や顔、脇、胸、腹など、いわゆる皮脂分泌の豊富な部分に湿疹やかゆみ、フケのようなものが出る疾患です。

乳児に発症する場合は、生まれてほぼすぐに、頭や肘、膝など、皮膚がよくすれる部分に赤みとかさぶたがみられますが、多くは1年以内で良くなります

大人に発症するものは、主に中年からの発症が多く、軽いものは粉吹きが目立つ程度のものですが、ひどくなると皮脂分泌の豊富な部分に赤みが出て広がってしまうのです。

脂漏性皮膚炎が起こる原因とは

脂漏性皮膚炎の原因は、いまだに明確になっていません

おおよその要因は、以下の<3つ>にあると考えられています。

  • 遺伝的要因

  • 環境的要因

  • 精神的ストレス

近年は、皮膚に常在している“マラセチア”というカビ菌の一種が発症や症状の悪化に関与していると考えられています。

マラセチアは脂腺から分泌される皮脂を栄養源としているため、皮脂の量が多くなると同時にマラセチア自体も増殖します。

体から分泌された皮脂は、マラセチアなどの皮膚の常在菌によって遊離脂肪酸(ゆうりしぼうさん・注1)に分解されるのですが、この遊離脂肪酸が皮膚に刺激を与えることが脂漏性皮膚炎発症の原因のひとつであるとも言われているのです。

また、増殖したマラセチア自体も皮膚に湿疹などの炎症を起こすため、とても厄介な存在なのです。


こうした湿疹が起きてしまう場所を脂漏部位(注2)といいます。

本来、分泌された皮脂は汗などの水分と混合して皮膚表面をコーティングする皮脂膜となり、肌を殺菌作用のある弱酸性に保って有害物質の侵入や感染を防いでくれる存在です。

しかし、先ほどあげたような3つの要因によって脂漏部位の皮脂分泌に異常が起きることで、脂漏性皮膚炎を誘発してしまうのです。


注1:脂肪細胞内にたくわえられた中性脂肪が分解され、血液中に放出されたもの。血液中を運ばれて体内の各組織でエネルギーとして利用されますが、余剰分は肝臓にとりこまれ、中性脂肪に再合成されます。

注2:皮脂を分泌する脂腺が発達して多数集まった体の一部。頭・顔・脇・胸・腹・背中など。


脂漏性皮膚炎でフケが発生する理由

脂漏性皮膚炎が起こることで、なぜフケが発生するのかを紐解いていきたいと思います。


そもそもフケが生まれてしまう理由は、肌の新陳代謝である“ターンオーバー”が乱れることにあります。

通常であれば、ターンオーバー(新陳代謝)によって古くなり剥がれ落ちる表皮は、目で見えないほど小さいもの。

しかし、乾燥や湿疹によって頭皮にかゆみを感じていじりすぎたり、何らかの要因よってターンオーバーが上手くいかなくなったりすると過度に表皮が剥がれ落ち、フケとなってしまいます


頭皮に脂漏性皮膚炎が生じると、皮脂や菌による湿疹の影響で頭皮のターンオーバーが乱れるので、フケが発生してしまうのです。

脂漏性皮膚炎についてや、脂漏性皮膚炎によってフケが生じる原因について説明してきたところで、肝心な「治療法」についての説明をしていきたいと思います。


脂漏性皮膚炎である可能性を感じた時は、まず皮膚科で診断してもらいましょう。

自己判断でアレコレ試していると、湿疹やかゆみ、フケの症状がひどくなってしまう可能性があります。


皮膚科での脂漏性皮膚炎の治療には、外用薬内服薬を用いるケースがほとんど。

それぞれ、どのような薬が処方されるのかを詳しく説明していきますね。

外用薬

皮膚科で処方される外用薬とは?
皮膚科で処方される外用薬とは?

脂漏性皮膚炎の湿疹やかゆみ、フケに効く外用薬は、主にこちらの2つ。

  • ステロイド

  • 抗真菌剤

ひとつずつ、解説していきます。


  • ステロイド

ステロイドは、効果の弱い順から以下のように分類されています。

weak→mild→strong→very strong→strongest

効果が強くなるほど、皮膚への刺激も比例して強くなるので、薬を使える部位や使用期間などはかなり限定されます。

自己判断での使用はとても危険なので、必ず医師や薬剤師の指示に従って利用しましょう。

ステロイドはフケそのものをなくすものではなく、あくまで強く現れている湿疹やかゆみなどの炎症を鎮静させるために使用されるものになります。


  • 抗真菌剤

皮膚科で処方される抗真菌薬・抗菌薬は、脂漏性皮膚炎の原因となるマラセチア菌などの真菌や細菌の増殖を防ぐ役割を担っています。

体ヘの影響はステロイドに比べ比較的穏やかであるため、症状の改善が見られるまでには時間がかかりますが、脂漏性皮膚炎や脂漏性皮膚炎によるフケや湿疹の根本的な改善をサポートしてくれるのです。

内服薬

皮膚科で処方される内服薬の種類とは?
皮膚科で処方される内服薬の種類とは?

脂漏性皮膚炎の湿疹やかゆみに効く内服薬は、主にこちらの3つ。

  • 抗ヒスタミン剤

  • 抗アレルギー剤

  • ビタミン製剤

こちらについても、それぞれの役割を解説していきます。


  • 抗ヒスタミン剤

抗ヒスタミン剤はかゆみのもとであるヒスタミンの体内発生を抑えたり、すでに発生したヒスタミンの作用をブロックしてくれる薬です。

  • 抗アレルギー剤

抗アレルギー剤も抗ヒスタミン剤と同様、湿疹やかゆみなど、起こっている炎症を抑えるために用いられます。

  • ビタミン製剤

ビタミン剤は脂漏性皮膚炎に必要な皮脂分泌をコントロールするために処方されます。

皮膚炎を直接的に改善するというよりは、脂漏性皮膚炎よるフケや湿疹などの悩みを解消するために必要な“健やかな体をつくるため”のサポート役です。

この疾患は、すでに紹介しているような治療薬での対処のほかにも、症状を悪化させないための肌のお手入れ方法や生活習慣の改善をすることが大切になります。

どのような対策をしていくべきなのか、詳しく紹介していきますね。

肌を清潔に保つ!

いつでも清潔で健やかな肌環境を整えておこう
いつでも清潔で健やかな肌環境を整えておこう

弱った肌にとっては、汗も刺激になります。

脂漏性皮膚炎によって湿疹やフケなどのトラブルが起きている肌に、これ以上ダメージを与えないように、汗はこまめに拭き取りましょう。


また、毎日寝る前にお風呂に入り、体を清潔にしてから眠ること。

ただし、「清潔に」と言っても、シャンプーを何度も行ったりするのは、逆に刺激となってしまうので控えましょう。

肌に負担がかからないよう刺激の少ない洗浄剤を使ったり、正しい洗い方を実践したりして、体を清潔に保つことが大切です

とくに頭は皮膚は薄く、デリケートなので刺激によってフケや湿疹が出やすくなってしまいます。
どのようなシャンプーを使うべきかやシャンプーのやり方について詳しく説明している記事がありますので、チェックしてみてください。

栄養バランスの整った食事を摂る

食事は体づくりの基本!
食事は体づくりの基本!

脂漏性皮膚炎やそれに伴うフケ、湿疹を改善したいなら、そもそも健やかな頭皮環境を整えられるように食事の栄養バランスを考える必要があります。

健やかな頭皮を保つためには、血行が良く、栄養が頭皮にしっかり行く届くような「身体機能の安定」が不可欠。

食事から体に必要な栄養素をバランス良く摂取することで、体の状態を良好に保ちましょう。


また、アルコールや脂肪分の多いもの、辛いものなどの刺激の強い食べ物、甘いものの過剰な摂取は身体機能の正常な働きを邪魔し、肌の健康を損なう危険があります。

脂漏性皮膚炎の影響で弱っている肌を労るためにも、食生活の改善は必須です。

規則正しい生活を送る

夜更かしはほどほどに…!
夜更かしはほどほどに…!

睡眠がしっかり取れていなかったり、何か心に負担がかかっている時に感じる、精神的なストレスはホルモンバランスを崩す要因になります

ホルモンのバランスが乱れると、代謝が悪くなったり血行が悪くなったりと体にさまざまな不調が出てくるように…。

先ほどもお伝えした通り、そもそも健やかな頭皮を保つためには“身体機能が正常に働いている”必要があります。

このストレスが原因で体に不調が出てくると、頭皮の皮脂の分泌量や栄養状態などにも当然影響が出てきてしまいますので、脂漏性皮膚炎による湿疹やフケを悪化させたくないなら、できるだけ規則正しい生活をおくり、ストレスのない生活を送るように心がけましょう

薬と生活改善でトラブルレスな肌環境目指す!
薬と生活改善でトラブルレスな肌環境目指す!

ここまで、脂漏性皮膚炎とフケや湿疹の関係や治療法や対処法についてお伝えしてきましたが、いかがでしょうか?

気になるフケや湿疹が脂漏性皮膚炎であるかも…。と、すこしでも思うポイントがあれば、すぐに皮膚科に相談してみてください。

この記事でご紹介したような薬を用いて、脂漏性皮膚炎やそれに伴うフケや湿疹を治療してくれるはずですよ。

ご自身でできる対処法なども合わせて行い、頭皮トラブルに悩まされない生活を目指してみてください。