目次

  1. 毛が細く尖る「萎縮毛」とは?
  2. 萎縮毛とはどういう状態?
  3. 正常な毛/普通の毛はどういう状態?
  4. なぜ萎縮毛になってしまう?
  5. 萎縮毛は「円形脱毛症」と「薬剤による脱毛症」が考えられています
  6. まとめ

「萎縮毛とは何なのか」
「なぜ萎縮毛になってしまうのか」

今回の記事では、異常な形である『萎縮毛』について詳しく解説していきます。

それでは、さっそく参りましょう。


※毛や毛根の形は肉眼で観察することはほぼ不可能です。顕微鏡を用いるか、毛の観察を行っている機関(病院など)に頼むなどして、ご確認ください。 また、異常が見られた場合は自己判断せず、まず病院へ行くようにしてください。


まずは、簡単に萎縮毛とはどんな状態の毛なのか、詳しく形を説明します。

萎縮毛のイラストをご用意しましたので、ご覧ください。

萎縮毛の毛根部分
萎縮毛の毛根部分

萎縮とは、「しぼみ、縮んだ」という意味。

その名の通り、萎縮毛の毛根は、細く尖った形となっています。

当然、このような形になってしまうのは異常です。
正常な毛より、早く抜けてしまいます。

なぜ萎縮毛になってしまうのでしょうか?

その理由に迫る前に、まずは「正常な毛」とはどういう状態なのかを確認しましょう。


では、逆に「正常な毛」がどういった状態なのか、簡単に説明します。

毛根部分を拡大した、下のイラストをご覧ください。

こちらが正常の毛の毛根部分
こちらが正常の毛の毛根部分

毛根の底に注目。

正常な毛の毛根の形は、このように「横に膨らむ楕円形」です。

時に、棍棒(こんぼう)の形に例えて「棍棒毛」と呼ばれることもあります。

この正常な毛を確認することで、いかに萎縮毛が異常な形であるか、改めて分かったのではないでしょうか。


正常な毛=正しいヘアサイクルが行われている

さて、萎縮毛をしっかり理解するために、正常な毛についてもう少し詳しく解説しますね。

「正常な毛」とは「正しいヘアサイクルが行われている毛」とお考えください。

ヘアサイクルとはこの繰り返し
ヘアサイクルとはこの繰り返し
  • 成長期:髪の毛が伸びる/太くなり続ける期間

  • 退行期:髪の毛の成長が弱まり、だんだん毛が抜けていく期間

  • 休止期:毛が抜け落ち、次に生える毛を待つ期間


このように、髪の毛は成長期→退行期→休止期というサイクルを繰り返しています。

もし、髪の成長に必要な栄養が足りない/成長期の期間が短くなるなどが起きたら、このヘアサイクルは乱れてしまいます。

ヘアサイクルが乱れると、普通の人より毛が早く抜けることに。
症例としては、AGA(男性型脱毛症)などが一般的ですね。


そして、萎縮毛になってしまうのも、このヘアサイクルが大きく関わっています。

それでは、「なぜ萎縮毛になるのか」そちらの説明に移ります。


萎縮毛になる理由、それはヘアサイクルが成長期の時に、何らかの攻撃を受けたからです。

振り返りになりますが、成長期とは毛に栄養が送られ、太くなり、伸びていく期間でしたよね。

そのまま成長すれば、さきほどの正常な毛のイラストのように、太いだ円形になるはず。

しかし、途中で強い障害が発生した場合、毛の成長が阻害され、毛の形成が中途半端に止まってしまうことに。

そうして出来た毛が、萎縮毛となるのです。


萎縮毛の毛は細くもろいため、成長期で抜け落ちてしまいます。

よって「成長期性脱毛症」と呼ばれるのですが、これは総称。
こまかく見ると「円形脱毛症」と「薬剤による脱毛症」に分類されます。

この2つは、萎縮毛を引き起こした「攻撃」の正体が異なります。


観察して抜け毛が萎縮毛だと、「円形脱毛症」か「薬剤による脱毛症」が想定されるそうです。(※2)

円形脱毛症では「免疫」、薬剤による脱毛症は「薬剤の副作用」が、成長期の毛に攻撃をしたことになります。

どちらも病院で診断・治療が必要な脱毛症であるので、ここでは簡単な説明にします。


※2…出典:新ヘア・サイエンスより



円形脱毛症

円形脱毛症とは、毛が突然に抜ける病気です。
「十円はげ」の通称通り、コイン状に脱毛するのが一般的。

しかし、円形が複数個できたり、ほとんどの毛が抜けてしまう状態まで病態が悪化することもあります。


円形脱毛症の原因としては、「自己免疫疾患」が有力視されています。
この疾患とは、体を守るはずの免疫が、何らかのきっかけで自分自身を攻撃してしまうというもの。

つまり、免疫が成長期の髪を攻撃した結果が、円形脱毛症なのです。

ですから、毛は萎縮毛となるわけです。


円形脱毛症の原因や治療方法について知りたい方は以下の関連記事をご覧ください。ただし、あくまで参考程度とし、必ず病院(皮膚科)で診断してもらうようにしてください。



薬剤性脱毛症

もうひとつは薬剤性脱毛症です。

副作用によって毛が抜ける可能性がある薬剤は複数存在しますが…。

萎縮毛の形で毛が抜けるのは、抗がん剤の副作用によるものが多いそうです。

成長期の毛に対し、抗がん剤が攻撃となってしまうということ。

こちらに関してはさらに専門的ですので、詳しくは病院でご相談されるようご理解ください。


今回は「萎縮毛」について、その特徴をまとめました。

萎縮毛とは、毛の成長を途中で止められてしまった毛。
その毛根は、細く尖っています。

症状としては、円形脱毛症や薬剤による脱毛症によって見られる毛の形です。

毛の観察でこれらの毛が見られたら、まずは病院に相談することを推奨します。

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